奥井禮喜氏:演説・議論の要諦

奥井禮喜氏:演説・議論の要諦。 もともと日本人は友好的に議論を展開するのが下手である。いまだ下手だという定説は生きているみたいである。ソクラテス的対話論の勉強と練習が必要だと思う次第である。派手さを求めず、核心的論議をこそ願いたい…

タグ: 奥井禮喜 演説 議論 日本人 政治

発信時間: 2012-04-17 10:37:52 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

上院がベルサイユ条約批准を拒否したので国際連盟参加はしなかったが、その政治思想を「新しい自由」として掲げ、国内外の民主主義による政治体制変革の追求において尽力した。以前の米国の棍棒外交・ドル外交を批判した。その政治理念が実ることはなかったが、後ノーベル平和賞を受けた。

ウィルソンは「1時間の演説なら直ちにやれる。20分間の演説なら2時間準備が必要、5分間の演説なら一昼夜考える」と明言を残した。人前でスピーチした経験のある人なら、膝を叩いて共感されるはずだ。

口数多く、流れるように喋れば雄弁だ、というのは大間違いで、拍手喝采、おおいに聴衆に受けたからといって名演説だとは限らない。

古代ギリシャの民主政治が語られるが、言葉の《魔力》に引き寄せられた弁士たちが美麗名調子の演説に熱を上げ、国をガタガタにした話もある。その経験から、後には弁士は静かに淡々と語り、聴衆もまた熟考玩味して聞くようになったという。

わが国政治家も、大学雄弁会だとか、なんとか塾だとか、政治的血統?の上等とされる方々が少なくないが、なかなか「ううむ」と声を発するような演説にお目にかからないのが残念である。

たまに国会審議を聞く。質問者は野党の場合、ほとんど追及型質問である。答弁する政府側は単純に回答するのみならず、失言や言質を取られないように腐心する。いわゆる、《のらりくらり》に限りなく近づくみたいである。

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