琉球人は日本に侵略される前は漢服を着ていた
香港紙「信報」は7月25日、「沖縄人の中国に対する印象は日米と全く違う」という見出しの文章を掲載した。ヒラリー・クリントン米国務長官は訪日した際、沖縄県の米軍普天間飛行場に輸送機MV22オスプレイを配備する方針を表明した。23日に輸送機が山口県岩国市にある米軍岩国基地に到着すると、現地住民はデモ活動を行って「大歓迎」した。
オスプレイ配備について、クリントン国務長官は、日本の防衛能力を強化し、人道援助や災害救助を支援するためとしているが、岩国市民と沖縄人の心境はもっと複雑である。
岩国市にとって、オスプレイ配備の問題はその安全性にある。日米が発表した計画によると、オスプレイは普天間に長期配備されるが、日本の領土で低空飛行訓練を行い、民衆にも影響を与える。特に、オスプレイは過去20年で8回の墜落事故を起こしたなど、安全面で芳しくない記録を残している。
沖縄人にとって、米軍駐兵はもっと複雑な問題であり、第二次世界大戦後の民族の傷にもつながる。
米国が第二次世界大戦後に軍事基地とし、冷戦時に対ソ連の重要戦略拠点とした沖縄は、今では米国によるアジア太平洋回帰、中国けん制の戦略に使われている。
一方、沖縄人は米国の長期駐兵をずっと反対してきた。ウィキリークスが公表した米国大使館の電文によると、沖縄人は近年急速に台頭する中国を脅威と見ておらず、逆に日米を敵視している。
沖縄と中国は歴史上、深い関係があった。琉球王国は沖縄の前身であり、15世紀に設立し、明朝と藩属関係を築いていた。
1609年、日本の薩摩藩は琉球を攻め、支配した。清朝時代、中国の国力は衰え、日本は琉球王国に中国への進貢を禁じ、使用していた中国年号を明治年号に改めさせた。こうして、日本は中国に代わって琉球を支配するようになった。
しかし、沖縄戦で20万人以上が犠牲になり、日本は敗退し続け、日本軍は沖縄人に天皇のために命を捧げ、自殺するよう迫った。この時代の出来事は沖縄人に衝撃を与え、一部の人は日本人によい印象を持たなくなった。
琉球大学の林泉忠准教授が2005年に行った調査によると、4割が「自分は沖縄人であり日本人ではない」と思っている。彼らは日本人という身分を認めていないことになる。日本による国家利益の保護と中国けん制のために行った現地の人たちの感情を無視して軍事基地を米軍に譲る行為、さらには安全問題や米軍の規律弛緩に、沖縄人はとっくに不安と不満を感じている。オスプレイは以前から潜んでいた地方と中央の矛盾を浮き彫りにしただけだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年7月27日