中国外交部の華春莹報道官は10日北京で、「戦争の犯罪行為など歴史問題の対処において、ドイツと日本のやり方には雲泥の差が見られる。日本の指導者は軍国主義による侵略の歴史を反省せず、靖国神社を公然と参拝していることから、日本の今後の成り行きに対して、人々の高度な警戒と憂慮を招いている」と話しました。
伝えられたところによりますと、9日、フランスのローラン・ファビウス外相はフランスを訪れた日本の岸田文雄外相と会談した後、「中日は歴史的に残された問題について、フランスとドイツの関係を参照にその解決を図り、歴史と相手を尊重することを、平和友好関係の前提にする必要がある」と指摘しました。
これを受け、10日に開かれた記者会見で、華報道官は「ここ数日、連日のように日本とドイツを比較する人が多くなっている。戦争犯罪など歴史問題に対して、ドイツと日本のやり方には雲泥の差があり、深い感慨を覚えさせる」と話しました。
その上、華報道官は「旧西ドイツのブラント首相がワルシャワで跪いたことから、世界からの寛容、尊重と信頼を得ることができた。フランスとドイツの和解及びそれを踏まえてできた欧州一体化プロセスや、半世紀余りにわたる欧州大陸の平和と繁栄も、ドイツがナチスの歴史に対する深い反省と真心のこもった謝罪を前提にしたものだ」と指摘しました。
華報道官は、「これと著しいコントラストをなしたことは、日本の指導者が軍国主義の侵略の歴史を反省しないどころか、それを光栄なことだと思い、第二次世界大戦のA級戦犯が祭られている靖国神社を公然と参拝した。こうしたやり方はあの戦争に関する人々の苦い思い出を再び呼び起こさせたと同時に、日本の今後の成り行きに対して、高度な警戒と懸念を招いた」と述べました。さらに、「歴史を忘れる人は必ず二の舞を踏む。日本の指導者は間違った考えに固執して自縄自縛するか、真心をこもって反省し、今後その進む道を変更するのか、決めるのが彼ら自身なのだ」と指摘しました。(Yan、Kokusei)
「中国国際放送局 日本語版」より 2014年1月11日