日中面白異文化考 日本のお化け話のネタにもなる中国の「志怪小説」

日中面白異文化考 日本のお化け話のネタにもなる中国の「志怪小説」。

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発信時間: 2017-04-17 15:15:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

麗澤大学特任教授 三潴 正道

「歴史を書くお役人さんが、なんでとるに足らない話を書くの?」

「歴史を書くんだから、色々資料を集めるよね」

「そりゃ、想像だけでは書けないわね」

「たくさん集めても。全部使えるわけじゃない」

「うわさや迷信もあるだろうし」

「そういった話は、まずくずかご行きだけど、興味をそそる話もある」

「例えば?」

「死んだ息子が夢に出て来て、あの世の仕事がつらい、とお母さんに言いました」

「へえー、それで」

「近所のおじさんがもうすぐ死んで、私の上官になります。楽な仕事に就けるよう頼んで!」

「あきれた!お母さん、どうしたの?」

「ご近所を訪ねた。あなたはもうすぐ死にます。そこでお願いがあります、ってね」

「その人、驚いたでしょうね」

「まあね。でも、しばらくして息子がまた夢に現れて、お母さんに感謝した」

「それって歴史の材料にはならないわね」

「でもさ、面白いだろ」

「ええ、とっても」

「もちろん、こういう話を書いた人がすべて史官だったわけじゃないけどね」

「でも、そういう話、うけるでしょうね」

「こういう小説類を“志怪小説”って言うんだ。“志”は“誌”、記す、っていう意味」

「怪を記す?」

「そう、幽霊とか不思議な話の宝庫さ」

「面白そう!」

「これ読むとね、色々な発見があるよ」

「どんな発見?」

「その後の時代のいろいろな文学のネタがここにたくさんある」

「そうなんだ!」

「それだけじゃないよ。日本人の先生が言ってた」

「何を?」

「日本のお化け話や幽霊話にもたくさん取り入れられているんだって」

「日本のお化けには足がないっていうけど、中国も?」

「いや、日本の幽霊も昔は足があったってその先生言ってたよ」

「お化けっていえば、この間、漫画の『封神演義』見たわ。舞台は殷の時代よ」

「原作は明代で割と新しい。漫画はずいぶん創作が入っているけど、原作も面白いよ」

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年4月17日

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