すでにあれから30年余りが過ぎて、世界の枠組みは根本的に変わっており、なかでも、東南アジアの変化は極めて重大だ。中国は急速に台頭、日本は相対的に衰退しつつある。こうした重大かつ流動する局面を前にして、日本人は最悪なところから着眼し、自身の境遇を繰り返し分析するという執着の精神が復活し、中国による「侵入」が即、第一の重大問題となって強い関心を引き起こしている。だが、恐るべきことは、想定がすでに作家や学者ではなく、防衛関係者及びその背後にいる米軍幹部が担っていることにある。その結果、日本は失敗ではなく、いささかも心配せずに勝利を手にするのだが、それは冷戦期間の第三次世界大戦に対する想定とまったく一律に論じることはできない。
中国は、過去に自らを侵略し、現在は「侵入」説を大々的に鼓吹する日本、そしてその戦争案にいかに対処すべきか。これは実に重大な現実的問題である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月15日