中国国務院新聞弁公室は6月20日、『中国のレアアースの現状・政策』報告書を発表した。レアアース(稀土)弁公室の高雲虎副主任が記者の取材に応じた。
高副主任は「2011年、中国のレアアースの輸出割当枠はレアアース酸化物(REO)2万4000トン、実物量換算で約3万トンだったが、同年の実際の輸出量は1万8600トン(実物量)で、40%の割当枠が使用されなかった。この事は正に、中国がレアアースの輸出を管理している状況の下で、世界市場の需要を満たしていることを示す」と指摘した。
近年、国内外市場や資源環境の許容力及び国内生産の状況などを総括して考え、中国はレアアースの採掘、生産量を厳格に規制し、採掘・生産・消費及び輸出の制限措置も平行して実施することで、年間の合理的な輸出割当を決定している。23%のレアアース資源で90%以上の市場供給を担っている。
中国は国際・国内両方の資源と市場を考慮し、国際市場のレアアースの合理的な供給を維持しつつ、生態環境と資源を保護する「ウィン・ウィン」の戦略を実施し、公平な貿易と国際交流・協力を不断に促進することを目指す。
また、中国は両国間や多国間の枠組みを通して、関連各方面との交流及び意見交換を望み、真に理解を深め、協力を促進し、レアアース生産と貿易関連の問題を連携して解決し、国際社会と共に公平で合理的なレアアース市場の秩序を維持し、レアアースの開発利用と資源環境の協調を促進することを望む。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月21日