3つのステップ
與那覇氏は更に踏み込んで、今まさに十字路に建つ日本は3つのステップを踏んで「中国化」していくだろうと提言する。
「小泉改革が最初のステップだった」——この段階では、小泉内閣の改革によって、高賃金で解雇できない日本の労働力は、もはや資本の唯一の選択肢ではなくなり、日本の企業は生産拠点を海外に移転し、資本が日本から逃げ出し始めた。
同時に、日本の女性にもかなりの変化が現れている。以前、離婚は生活の糧を失うことを意味したが、現在、女性は結婚を選択できるようになった。女性は家庭から「逃げ出し」、社会の非婚率は上昇、出生率は下がっている。
與那覇氏がいう「中国化」の第2ステップは地方の台頭だ。この段階では、国会議員の定数と公務員賃金の削減で、「清廉潔白」な地方行政の首長が庶民の人気を得始めた。
「日本の財政が破綻し、外国資本を受け入れ始めた時が、第3のステップに入った時だ。第3のステップはもしかしたら第二段階の前に来ているかもしれない。」という。
與那覇氏は、「中国化」は実際日本にとって悪くない選択だと思っている。彼はこの本で最後にこう書いている。「キリスト教は布教する際、いつも片手に聖書をもう一方の手に刀や剣を持っていた。しかし、『論語』は一貫して文字の力だけに拠っている。」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月14日