2. アーリントン国立墓地は無名の戦士や個人の墓石が中心で、いわゆる「英霊」を一緒に祀っていない。一方、靖国神社は墓地ではなく、戦時中の日本の皇軍兵士の霊堂であり、「国家神道は軍国主義を支えるもの」とされた。日本の数回にわたる侵略戦争での戦死者の氏名が「霊璽簿」に記され、「英霊」として合祀されている。1978年には14人のA級戦犯も合祀され、戦争被害国の人民の感情をひどく傷つけた。
3. アーリントン国立墓地は外交問題を引き起こしておらず、参観中も暗い軍事的な宗教施設だという感じはしない。一方、靖国神社は民間の宗教施設になったが、正殿には今も軍刀が置かれ、日本の右翼勢力は靖国を戦前の国有という形に戻そうとし、参拝する政治家もしょっちゅう侵略の歴史を否定している。これが国際社会の強い反発を引き起こさないはずがない。
そればかりでなく、日本維新の会の橋下徹共同代表は5月13日、「慰安婦制度は軍の紀律を維持するため当時は必要だった」と発言した。さらに、沖縄米軍に兵士の性犯罪をなくすため、県内の風俗業者を利用させる提案までした。これに対し、米国務省の報道官は「言語道断で侮辱的だ」と非難。米国は、「日本が当時慰安婦を拉致し性奴隷にしたことに憤りを感じており、明らかに重大な人権侵害行為だ」と指摘している。