米国と共通の価値観を持つと主張していた日本の政治家が、歴史問題においてどうしてこのように人権を無視するのか問いたい。また安倍首相は再登板後、どうして歴史観と戦争観において国際社会と価値観の衝突を繰り返すのか。
これには3つの理由がある。まずは、戦後の日本国内外の秩序を維持するか、それとも覆すかの戦いであるため。2つ目は、日本の右翼と米国の間の歴史観と戦争観にはもともと調整がきかない矛盾があるため。日本政府が日米は共通の価値観を持つと強調するのは、反共主義のイデオロギーの強化でこのような矛盾をカバーする考えからだ。3つ目は、日本の政治の右傾化がある程度の段階に達しているためである。右翼保守派は衆議院で多数の議席を占め、7月の参院選挙で国内の民族主義的情緒を利用して再び勢いをつけると見られる。選挙に勝つため、右翼は米国の顔色などそれほど気にしていない。
日本は「価値観外交」に長け、多国と「価値観が同じ」だと強調している。しかし、根本的な利益が異なり、回避できない原則的な是と非がある中、このような「一致」は嘘になる。(文:清華大学当代国際関係研究院 劉江永副院長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月20日