数年後がん発症懸念 福島住民の心に暗雲

数年後がん発症懸念 福島住民の心に暗雲。

タグ: 福島 放射線 発ガン

発信時間: 2012-03-12 14:09:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

シンガポール紙『聯合早報』12日付の記事によると、3月11日の東日本大震災から1年を迎え、福島原発の放射線量は減少しているが、被爆した人が数年後にがんやその他の病気を発症する可能性があり、被災地の人々はこれら未知数の健康被害に対する恐怖に駆り立てられている。

福島原発から60キロメートルの場所に住む太田美子さん(48歳)は、家の窓をずっと閉めっぱなしにしており、外で洗濯物を干さなくなったという。先天的な疾患を心配する太田さんは、自分の娘に子どもを産まないよう忠告している。これが放射線の恐怖に怯える生活である。原発で放射能漏洩事故が発生した後、放射線への不安が極限状態に達した太田さんは蕁麻疹を発症したと。

幼稚園の保育士をしている太田さんは「政府はずっと『ただちに』健康に影響がないと言っているが、10年後20年後の被害に関しての説明は一切ない。政府は福島県民をバカにしているに違いない。ここに住むのは危険だが、私たちは今ここに住んでいる」と話す。

太田さんは自分でできる限り全ての放射線対策を実施している。新陳代謝を促進するサプリを飲み、放射能が体外に排出されるのを促進している。放射能が口から体内に入らないよう、わざわざ他県で生産された野菜を買い、現地の水道水も口にしない。毎月1万円かけて飲み水を購入し、家庭用の脱穀機まで購入したという。

このような対策を皆が皆行なっているわけではないが、福島全体が不安に覆われている事は事実である。福島県には28万人以上の住民が居たが、大部分の人が他地域に避難した。しかし、原発の強制避難区域から避難した10万人を含め、この地域にはまだ多くの人が残っており、自分たちが目に見えない敵と共に暮らしていることをはっきりと自覚している。

専門家によれば、20キロ圏内の強制避難区域の外では、放射線の危険性は大分低いが、「住民が対策を採ることももちろん重要で、現地生産のものを口にしないことや放射線量が比較的高い「ホットスポット」に留まらず、一時的に他地域に引っ越しをするなど。しかし、子供の方が危険性は遥かに高く、どの程度の放射線量が本当に安全なのかははっきりしていない」と指摘する。

福島県が一つのケースになっているのは明らかであり、全世界が、長期的な低濃度の放射線が人体にどのような健康被害を及ぼすのかを観察している。福島原発の研究を担当している国際連合放射線影響調査科学委員会(UNSCEAR)のワイス委員長は「原発の周辺住民は皆恐怖に怯えている。彼らは『安全かどうか教えて欲しい』と思っているだろうが、我々にははっきりとした答えはない。ただ命の危険はある」と述べている。

原子力と生態環境の専門家である武田邦彦氏は、放射線の健康被害に関して、他の専門家よりもはっきりともの申している。自身のブログを通して、親に自分の子どもたちを放射能汚染から如何に守るかをアドバイスしている。武田氏は「放射線の危険性を説明したことで、住民の恐怖感は少し緩和された。彼らは自分たちの取るべき防護策が分かり、自分で判断して行動する事が出来るようになったのだ」と話す。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月12日

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