安倍晋三首相、16日よりベトナム訪問を開始。写真は、安倍首相がハノイの空港で儀仗隊を観閲する様子。
日本による中国包囲網の構想に、ASEAN諸国は同調するだろうか。世界中が疑問の目で見守る中、安倍晋三首相は昨日ベトナムに到着し、ベトナム・タイ・インドネシアの訪問を開始した。
安倍氏の訪問は、これらのASEAN諸国にとって重大な出来事である。ベトナムの公式メディアは官僚の言葉を引用し、「今回の訪問は、ベトナム・日本の両国国民にとって朗報だ」と伝えた。ベトナムメディアは、今回の訪問が両国の政治安全・国防等の協力を促すとおおまかに報じたが、それよりも経済提携を大きく取り上げようとし、ベトナムが2020年までに工業化国家になるという目標の実現を日本が支援することに期待した。
タイの外交官は、「同地域のすべての国家は、対立の悪化を望んでおらず、経済発展に的を絞りたがっている」と明言した。米国とフィリピンは昨年のASEAN首脳会議で、ASEAN主流の態度が政治的対抗ではなく経済提携の協議であったため、きまりの悪い立場に置かれた。日本が東南アジアで中国包囲網の一つ目の網目を作ろうとするならば、同じような立場になるだろう。
日本の実力は米国に遠く及ばない。日本はASEANから、中国対抗の共鳴を引き出せず、むしろ自らに「危険なタカ派」というレッテルを張ってしまうだろう。米国の有力紙『クリスチャン・サイエンス・モニター』は、「安倍氏の施政綱領は、日本のプライド回復と中国対抗だ」と指摘した。英国の経済誌『エコノミスト』は、「アジアは日本の危険なナショナリズムに対して、ノーと言わなければならない」とコメントした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年1月17日