民主党を除籍された元代表の小沢一郎氏と追随者は7月11日、東京の憲政記念館で新党「国民の生活が第一」の結成大会を開いた。これにより、国会内に民主党、自民党、国民の生活が第一からなる「三党鼎立」が生まれた。
周知のように、小沢氏は日本政界で「破壊王」と呼ばれてきた。この20年近くの間に新党を4つ組織しており、日本の戦後政党史においてまれに見る人物だ。では、今回の「小沢騒乱」は、日本の政局ひいては中日関係にどんな影響をもたらすのだろうか。
まず、与党の民主党が分裂し続ける可能性があり、野田佳彦首相の政権運営は非常に苦しくなり、中日関係がマイナスの影響を受けるのは必至だ。6月26日、衆議院は消費増税法案を可決、民主党議員の間に大量の「造反派」が出た。その後、鳩山由紀夫元首相をはじめとする一部の「造反」議員は党の処分を受けながら党に残ったが、まさに「心ここにあらず」、将来の「脱党予備軍」だとも言える。そのため、民主党が今後も分裂する恐れは依然としてあり、野田政権の運営は苦しい状態に陥るだろう。政権というものは、長続きしないと自ら悟ると、目前の功利を焦るようになり、追い詰められて無謀な行動に走ることすらある。このところ、中日両国の間で釣魚島の領土をめぐる紛争が激しくなっているため、野田首相は絶えずそれを昇華させようとしているが、それは危険の兆候である。