奥井禮喜氏:日本の若者が読むべき古典は?

奥井禮喜氏:日本の若者が読むべき古典は?。 中国の若い友人R・Zさんから「どんな古典を読むべきか」と尋ねられた。うむ。日頃、若い方々に「古典をお読み」と言いつつ、折々の話に関連した本は紹介するが、じっくり考えて話していたわけではない…

タグ: 奥井禮喜 古典 精読 国民性 作品

発信時間: 2012-05-15 14:24:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

平塚らいてう(1886〜1971)は、自由とは束縛からの解放のみでなく(それは当然で)、わが内なるgenius(天才)の発揮こそ自由への渇望だとした。明治の女性が民主主義の核心を見抜いていた。現代日本はいかがか。

三木清(1897〜1945)は、病気の快復としてしか健康を感じない現代人を指摘した。幸福について考えない現代人を指摘した。幸福だという人は多くない。非幸福=病気ならば、健康をめざさねばならない。

もしかして幸福でもないが、不幸だとも認識しない。きつく言えば動物的感性に支配されているのではないのか。

現代(日本だけではない)は混沌・混乱の渦中にある。混沌としているのはオツムである。混沌としたオツムが混乱を作り出しているのである。なおかつ、われわれは自分たちが作り出した状況を日常的に生きている。

混沌と手を切る思想を磨くしかないではないか。かつて先人たちの時代も混乱であった。彼らが時代を生き抜き、その偉大な遺物が古典として現代にもたらされている。歴史は積み重ねである。すべての歴史は現代の歴史を作る土台である。古典を読んで元気の栄養剤にしようという次第である。

奥井禮喜氏のプロフィール

有限会社ライフビジョン代表取締役

経営労働評論家

日本労働ペンクラブ会員

OnLineJournalライフビジョン発行人

週刊RO通信発行人

ライフビジョン学会顧問  ユニオンアカデミー事務局

1976年 三菱電機労組中執時代に日本初の人生設計セミナー開催。

1982年 独立し、人と組織の元気を開発するライフビジョン理論で、個人の老後問題から余暇、自由時間、政治、社会を論ずる。

1985年 月刊ライフビジョン(現在のOnLineJournalライフビジョン)創刊。

1993年 『連帯する自我』をキーワードにライフビジョン学会を組織。

2002年 大衆運動の理論的拠点としてのユニオンアカデミー旗上げ。

講演、執筆、コンサルテーション、インターネットを使った「メール通信教育」などでオピニオンを展開し、現在に至る。

高齢・障害者雇用支援機構の「エルダー」にコラム連載中。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月15日

     1   2   3  


iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。