◇戦闘機のアップグレードの時期に入った東アジア
日韓のF35採用は東アジアにどのような影響をもたらすのか?航空専門誌「航空知識」の王亜男副編集長は「アジアの制空権に余り大きな影響はない。各国の第5世代戦闘機開発計画を見ると、F35配備時にはロシアと中国の第5世代戦闘機も就役しているからだ」と指摘する。また、英国などF35プロジェクトの協力国複数は、外国向けF35が「性能制限版」で、米軍用と比べると性能が少なからず劣ることを明らかにしている。こうした「出し惜しみ」に各国は大きな不満を抱いているが、米国に方針を変更する考えはない。戦闘行動半径など通常の性能を見る限り、日韓の現役機F15と比べて大きな改良もない。だがF35B「垂直離着陸」戦闘機を採用した場合、海上自衛隊の「ひゅうが」型ヘリ空母や韓国海軍の「独島」型揚陸艦は軽空母に姿を変え、両国の海上攻撃能力は大幅に向上する。
王副編集長は「アジアはステルス戦闘機の時代を迎えると警告する声が多い。だが各国空軍にとって、ステルス戦闘機をどう使うかは難しい問題だ。F22やF35に代表される次世代ステルス戦闘機は実戦経験がなく、異なるタイプのステルス戦闘機とどう対抗するか、どの国にも経験がないからだ。この点から言って、ステルス戦闘機時代の到来によって各国共に同一のスタートラインに立たされるとも言える」と指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月27日