大野信行:リーマンショックをきっかけに中国を再評価

大野信行:リーマンショックをきっかけに中国を再評価。 初めてお会いしたのは大野さんの中国赴任が決まったばかりの2009年の初め、場所は大森だった。当時、日立の中国での売上は100億ドルを超えており、大野さんの目標はそれを110億ドル以上に拡大することだった…

タグ: 日本人 大野信行  リーマンショック 

発信時間: 2012-04-23 11:20:57 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

大野さんが北京にいた3年間にも取材や会食等で何度かお会いする機会があった。大野さんは大学の先輩でもあり同窓会でもご一緒したが、やはり年長者ということで同じテーブルにつけば多少緊張したものだ。

大野さんが帰国する少し前、比較的ゆっくりとお話する機会があった。この3年間で印象深かったのは、リーマンショックによって中国の経済成長が減速するどころか逆に加速したこととのことだ。

「2011年には中国での売上が全体の13パーセントを占めるようになりました。額として1000億元です」

大野さんは得意げに言った。換算すると約140億米ドル、リーマンショックへの対応と同時に速いペースで成長を遂げたのは並大抵のことではない。中国業務拡大に対する大胆な姿勢と中国経済を正確に捉える広い視野で、世界経済が最も困難なときにあっても積極的に攻めて行く、大野さんにはそんな決心があったのだ。

中国に数年滞在して太ったという人が少なからずいるが、大野さんには特に変化が見られないようだ。相変わらずスリムなスーツとネクタイを着こなしている。社員の中に混じってしまえば彼が中国で1000億元の売上を誇り数万人が在籍する企業のトップだとはわからないかもしれない。堅実さと綿密さ、そして業務展開における決断力は数字から読み取ることができるだろう。日本での更なる発展を私は確信している。

「Billion Beats 日本人が見つけた13億分の1の中国人ストーリー」より

コラムニスト・陳言 「日本スケッチ」

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年4月23日

 

 

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