石原知事は国益の何たるかをきちんと考えるべき

石原知事は国益の何たるかをきちんと考えるべき。 日本は1895年尖閣諸島を日本領として沖縄県に編入した。これは事実である。ただし、それに関して他国が異議申し立てをしているのもまた事実であって、「領土問題はございません」というのは国内でしか通用しない…

タグ: 東京 都知事 石原 釣魚島 国益 国粋 外交

発信時間: 2012-08-02 13:40:34 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

棚上げは、お互いが事態を進展させられる知恵が出るまで慎重にして紳士的な行動をとろうということである。知恵が出るどころか、紛糾させるような行動では、せっかく積み上げてきた両国関係を後退させる。

東京には中国で活動している企業が目白押しだ。経済は一衣帯水である。よほど能天気な経営者でない限り現状に眉顰めておられるに違いない。ここは政府与党のみならず、政治家諸氏の毅然とした踏ん張りを期待する。

国益というものは陣取り合戦ではない。そもそも二国間問題において、いずれかが一方的に国益をふんだくるというような事情になれば、別の形で必ずツケが回ってくる。公平を欠けばマグマが溜まる。

外交が国益を無視して展開されることがないのは当然である。ただし国益の何たるかをきちんと踏まえずして突っ走るのであれば、軽挙妄動にして必ず国益を損ずるのである。

一方的な国益を論じた時代があった。「満蒙は帝国の生命線」というような類である。そのような国益論の世界に耽溺しているとすれば時代錯誤のみならず現代人としての理性・知性が疑わしい。

国粋という言葉がある。これは、その国家・国民に固有の精神上・物質上の長所・美点である。これを奉り推進したのが戦前の国粋主義であるが、他国から見てまったく価値がないのみならず、おおいに迷惑をかけた。

つまり戦前の国粋主義は手前勝手のお山の大将論であり、客観的にはまったく《粋》がない。粋な人が他者に好まれるように、粋な国であれば他国からおおいに歓迎され友達が増える。まともな粋をめざしたい。

粋の意味の履き違え、相変わらず戦前思想が彷彿するような言動・行動をするような人には、少なくとも政界から引退してもらいたい。いったい、こんな問題で日夜オツムを悩ませたいほど結構なご時世だろうか。

視野を広く世界に向けるのは上等だが、隣家との敷地争いみたいなことを国家関係で展開するなど愚の骨頂である。真面目に、まともに、国づくりに励みたいではないか。

前世紀「経済は20世紀、社会は19世紀、政治は18世紀」という言葉があった。オツムの軽さを変えるには勉強するしかない。沈思黙考するしかない。まともな人間を真面目にめざして奮闘するのみである。

 

奥井禮喜氏のプロフィール

有限会社ライフビジョン代表取締役

経営労働評論家

日本労働ペンクラブ会員

OnLineJournalライフビジョン発行人

週刊RO通信発行人

ライフビジョン学会顧問  ユニオンアカデミー事務局

1976年 三菱電機労組中執時代に日本初の人生設計セミナー開催。

1982年 独立し、人と組織の元気を開発するライフビジョン理論で、個人の老後問題から余暇、自由時間、政治、社会を論ずる。

1985年 月刊ライフビジョン(現在のOnLineJournalライフビジョン)創刊。

1993年 『連帯する自我』をキーワードにライフビジョン学会を組織。

2002年 大衆運動の理論的拠点としてのユニオンアカデミー旗上げ。

講演、執筆、コンサルテーション、インターネットを使った「メール通信教育」などでオピニオンを展開し、現在に至る。

高齢・障害者雇用支援機構の「エルダー」にコラム連載中。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年8月2日

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