地形 |
山地・丘陵が総面積の八割以上を占め、南東沿海部の漳州、厦門(アモイ)莆仙一帯は平原。 |
鉱物資源 |
埋蔵が確認されている鉱物の種類は86(亜鉱物種も含む)、その中でエネルギー資源となるものは無煙炭、ナトリウム、地熱の3種、金属類は34種、非金属類は47種、その他液相、ガス相鉱物は2種。金、銀、鉛、マンガン、亜鉛、カオリン、セメント石灰岩、明ばん石、イオンなどの埋蔵量も多い。石英砂は埋蔵量も質の良さとも全国で上位である。 |
気候 |
亜熱帯の海洋性モンスーン気候で、年間平均気温は17℃〜21℃、一番寒い1月の平均気温は、南東沿海部で10℃〜13℃、内陸部山地で5℃〜8℃、一番暑い7月の平均気温は26℃〜29℃。年間平均降雨量は1000㍉以上。無霜期は240〜330日。 |
生物資源 |
省全域の52.4%は森林に覆われ、全国で首位。樹種も豊かで木本植物が1943種、材木樹種は400種、竹類は140種。中国の重要な森林の一つで、木材蓄積量は約4億立方㍍。生産量は全国で3位。
おおまか統計では、陸地の野生動物は数千種あるといわれている。そのうち、動物類は100種、鳥類は540種、爬虫類は115種、両生類は44種、昆虫は5000以上。武夷山自然保護区は野生動物資源が豊富な地区で、世界でも有名な脊椎動物と昆虫新種の標本の産地である。竜岩梅花山自然保護区には鳥や動物の種類も多い。
海洋資源というと、近海には魚類養殖場が5つあり、海洋生物は3000余種、魚類は750余種、全国海洋魚類の半分を占める。 |
水資源 |
年間降水量が2011億立方㍍もある水に恵まれた地域である。流域面積が50平方㌔以上の河が500余本もあり、短くて流量が大きいものが多い。河の流量は年間1150億立方㍍。理論的蓄積量は1046万㌔㍗、年間発電量は916億KWH。そのうち開発可能エネルギーが500㌔㍗以上の地点が1000ヵ所もあり、総容量は705万㌔㍗、年間発電量は320億
KWH、中国南東部で1位となっている。現在の容量は開発可能分の30%しか占めておらず、潜在力が極めて大きい。地下水資源も豊富で、すでに発見されている温泉は100余ヵ所に達し、その多くは40℃〜60℃の暖かい水である。 |
観光資源 |
福建省は観光資源が豊富なところである。
名所古跡はたくさんある。秦、漢、唐、宋、元、明の時代の文化遺跡や古寺、塔、橋、城、知名人の旧居などがたくさん残っている。航海の歴史も長く、対外交流も頻繁であったので航海と関連のある文物や宗教関係の遺物も多い。
風光明媚なの地である。武夷山、福州の鼓山、太姥山、厦門の万石岩など有名な山が多いが、厦門の鼓浪嶼、東山島鑾湾、長楽下沙、平潭の竜王頭、莆田の湄洲島などの海岸リゾート地もある。河や湖が多いため、武夷山の九曲渓や最大の人造湖である金湖の景色も美しい。また丹霞地形とカルスト地形に属するため奇岩や洞窟が多い。武夷山、竜岩の梅花山などの自然保護区には原生林がちゃんと保存されており、動植物資源も豊かで、自然回帰や科学探検にはもってこいのところ。庭園で有名なものは福州西湖公園、厦門の鼓浪嶼菽荘公園、万石山植物園。温泉の露出点が100余ヵ所もあり、豊かな温泉資源に恵まれており、最も有名なのは福州温泉。
その他、多彩な民族・民俗文化や風俗、多様多種な物産も観光資源の重要な構成部分である。
今では、国家リゾート地2、国家重点景観区9、国家自然保護区(森林公園)4、国家歴史文化名城4、全国重点文物保護指定を受けているところ29、省クラス景観区19、省クラス観光経済開発区6、省クラス文物保護指定を受けたところが204もある福建省は、それぞれ特色があり、種類もよく揃った観光区の体系が形成されている。 |
環境の状況と問題点 |
前年よりは改善されている。河川の水は全体的には水質が良いが、局部的には汚染がひどい。市内の川や湖は汚染がひどく、ダムの中には富栄養化状態を呈しているところもある。大部分の近海は塩で汚染されている。空気の汚染は依然として煤煙型が主である。市民生活の騒音や工事による騒音の問題は相変わらず深刻である。固体ゴミが著しく増加し、発泡スチロール類による汚染の問題も未解決のままだ。危険性のある廃棄物は汚染のもとになる恐れがある。 |