中国の地方概況

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四川省
省長:張中偉
省都:成都
ホームページwww.Sichuan.gov.cn
四川省は中国の西南部に位置し、四川盆地のほとんど全部を占め、周りは山に囲まれ、気候は温暖で湿潤である。総面積は48万5000平方キロ余。
一、 地理と自然の状況
地形
四川省は中国の西部に位置し、青海・チベット高原、横断山脈、雲南・貴州高原、秦巴山地、四川盆地にまたがり、地形は西部が高く、東部が低く、北西部から南東へ傾斜している。最も高いところは西部にある大雪山の主峰である海抜7556メートルの(コンガ)貢嘎山である。地形は複雑かつ多様である。竜門山-大涼山を境とし、東側は四川盆地と山地で、西側は高い山、高原、四川省南西部山地である。
(一)四川盆地底部の地区 四川盆地は中国の四大盆地の一つで、面積は17万平方キロ、海抜300〜700メートル、周辺は海抜1000〜4000メートルの山地に囲まれている。盆地の底部にある竜泉山以西の地域は四川省西部平原区で、成都平原、眉山-峨眉山平原からなる。そのうち、成都平原の面積は6200平方キロに達し、四川省最大の平原である。竜泉山以東地区は盆地・丘陵地帯である。この地帯では地形がはっきり違っており、それによって、中国中央部方山丘陵、四川東部平行嶺渓谷区という二つの地域に分けられている。華えい山主峰の海抜は1704メートルで、盆地の最高峰である。
(二)四川盆地の周辺地区 この地区の地形は山地を主とし、山地の面積は総面積の93%を占め、そのうち、海抜1500〜3000メートルの中低山地を主とし、山地面積の約96%を占めている。同地区にある主な山は、北東部の周辺地区にある米倉山、大巴山、南東部の周辺地区にある大婁山、七曜山、巫山、北西部と南西部の周辺地区にある竜門山、邛らい山、大相嶺などである。盆地の南西部の周辺地区にある仏教聖地の一つとして有名な峨眉山と西北部周辺地区にある道教の聖地の一つとして有名な青城山はいずれも内外でよく知られている観光地である。同地区にある最高峰は西部の岷山の主峰である雪宝頂で、海抜は5588メートル。同地区は丘陵と平原が少なく、山地の間にまばらに散在している。地元の人びとの間では平原は壩子と称されており、よく知られている平原としては広元壩子、秀山壩子、天全壩子などという名がつけられており、地元の農業の中心地帯である。
(三)四川省南西部の山間地帯 四川省南西部山間地帯は青海・チベット高原東部の横断山脈の中央部に位置し、地形は中山峡谷に属している。この地帯の面積の94%は山地で、ほとんどが南北方向に走っており、二つの山の間は谷となっている。山地の海抜はほとんどが約3000メートルで、4000メートル以上の山もある。主な山は小涼山、大涼山、小相嶺、錦屏山である。最高峰は石綿、九竜、康定という三つの県の境界一帯にある無名山峰で、海抜は5793メートル。同地帯の東部にある大涼山山地は山地高原の地形である。山地高原の頂上部の海抜は3500〜4000メートルで、北側は大風頂、南側は黄茅こう。この地帯の中央部にある安寧渓谷は平原で、面積は約960平方キロ、四川省で二番目の平原である。
(四)四川省北西部の高原地区 この地区は青海・チベット高原南東部周辺地区と横断山脈の一部で、海抜は4000〜4500メートル、四川省北西部高原と四川省西部山地に分かれている。四川省北西部高原の地形は西から東へ向って傾斜し、丘陵高原と高平原に分かれている。若爾蓋、紅原、阿壩にある高原の沼沢は中国の南部地区における最大の沼沢地帯である。四川省西部の山地は北西が高く、南東が低い。山地高原と高山地渓谷区に分かれている。主な山脈としては岷山、巴顔喀拉山、ムニマチ(牟尼芒起)山、大雪山、雀児山、沙魯里山がある。大雪山の主峰であるコンガ(貢嘎)山の海抜は7556メートルで、四川省最高峰であるばかりでなく、世界でも名の知れた高峰である。
自然資源
水力発電資源の潜在的発電力は1億5000万`ワット、チベットに次ぐもので、開発可能の発電力は1億`ワット、中国では1位にランクされている。地熱資源も極めて豊富で、全省で発見された温泉(または温泉群)だけでも354カ所あり、ボーリングで掘削された地熱の湧き出る地点は114カ所もある。
探査により明らかになった鉱物資源は132種と多く、そのうちバナジウム、チタン、カルシウム、硫酸ナトリウム、蛍石、天然ガス、硫化鉄鉱の埋蔵量は中国1位、チタンの埋蔵量は世界1位、バナジウムの埋蔵量は世界3位にランクされている。
四川省は亜熱帯に位置し、地形と気候が多種多様なため、植物の種類がとても豊富である。四川省全体の森林総面積は764万fに達し、珍しい樹木の種類も多い。メタセコイア、イチョウなどいわゆる「生きた化石」といわれる樹木の種類の5分の1は四川省に分布している。動物の種類も多く脊錐動物だけで、1100種類もあり、全国の40%を占め、国クラス保護指定の珍しい動物が55種もある。世界的に有名なジャイアンドパンダは主に四川省域内の四つの山脈の36の県と保護区内に生息している。
世界にその名を馳せる九寨溝、黄竜、蛾眉山―樂山大仏の三カ所の世界自然文化遺産を擁し、都江堰―青城山、蜀南竹海など9カ所の国家クラス景勝区、11の国家森林公園、40カ所の自然保護区、省クラスの景勝区44カ所を擁している。四川省は地形が複雑で高原,山池、峡谷、盆地、平原、川、湖、温泉、滝、カルスト地帯、丹霞地帯があるため、世界で稀に見る豊富な観光資源をもっている。
気候
四川省は亜熱帯地帯に位置し、複雑な地形と異なる季節風循環流の交替の影響を受けるため、気候は複雑かつ多様な様相を呈している。東部盆地は亜熱帯湿潤気候に属し、西部の高原は地形の作用で、垂直型の気候帯を主とし、南部の山地から北部の高原へと亜熱帯から亜寒帯に移り変り、垂直の方向に亜熱帯から永久凍結帯などさまざまな気候がある。複雑かつ多様な気候は四川省の経済、特に農業生産の全面的な発展に役立っている。
日照 東部盆地の年間日照時間は900〜1600時間、全国で日照時間が最も短い地域である。地域の面では西から東へと少しずつ増えている。盆地の西部は900〜1200時間、盆地の中央部は1200〜1400時間、盆地の東部は1400〜1600時間。春と夏の日照時間は秋と冬より長く、真夏は最も長い。年間における太陽光輻射総量は3100〜4200兆ジュール/u。
西部の高原における年間の日照は2000〜2500時間、地区によって大きな違いがあり、竜門山山間地帯だけが短く、わずか1600〜2000時間である。年間における太陽光輻射総量は5000〜6800兆ジュール/u、中国で光エネルギーの豊かな地域の一つである。
南西部山地の年間日照時間数は1200〜2700時間で東部盆地の二倍となっている。日照時間は北東部から南西部へと少しずつ増え、乾燥期は降雨期より長い。年間太陽光輻射総量は4000〜6200兆ジュール/u、小涼山東部の外側、光エネルギー資源は東部盆地より豊かである。
気温 東部盆地の年間平均気温はセ氏14〜19度、緯度が同じである地区より1度高い。1月の平均気温はセ氏3〜8度、盆地の周辺はやや高い。4月の平均気温はセ氏15〜19度。7月の平均気温はセ氏29〜25度、年間で最も暑い月間である。10月の平均気温はセ氏15〜19度、同地区の年間平均気温に近い。四季の分かれ目がはっきりしている。春の気温はセ氏10〜21.9度、3カ月間続く。夏の温度はセ氏22度であるかそれを上回り、3カ月余り続く。秋の温度はセ氏10〜21.9度、2カ月半続く。冬の気温はセ氏10度を下回り、3カ月半続く。年間の日間平均気温はセ氏10度であるかそれを上回り累積気温は4200〜6100度、無霜期は280〜300日。
四川省西部高原の主な地区の年間平均気温はセ氏8度を下回る。1月の平均気温はマイナス5度。4月の平均気温はセ氏5〜10度。7月の平均気温はセ氏10〜15度。10月の平均気温は約5度。夏がなく、冬が長く、三つの期間に分かれている。寒期の5日間の平均温度はセ氏0度であるかそれを下回り、冷期の5日間の平均温度はセ氏1.1〜9.9度、温涼期の5日間の平均温度は10度であるかそれを上回る。年間の日間平均気温は10度であるかそれを上回り、累積気温は2000度を下回る。四川省南西部山地の年平均気温は、くぼ地は15〜20度、山地は5〜15度。1月の平均気温は15度、徳昌以南のくぼ地は10〜12度、同省で冬が最も暖かい地区である。4月の平均気温は10〜24度。7月の平均気温は15〜26度。10月の平均気温は10〜20度。四季の移り目がはっきりしていない、普通は二つの季節に分かれ、年間の日平均気温は10度であるかそれを上回り、徳昌以南の渓谷の累積気温は4500度を上回り、徳昌以北は2000度に低下している。
降水量 東部盆地の大部分の地区の年間降水量は900〜1200ミリ。地域の面では、盆地の周辺地区は盆地の底部地区より多く、盆地西部周辺地区の山地は同省で降雨量の最も多いところで、1300〜1800ミリ、盆地の北東と南東部周辺地区山地の降雨量は1200〜1400ミリ。盆地中央部丘陵地帯は降雨量が最も少ないところで800〜1000ミリ。季節別では、冬(12〜2月)は降雨量が少く、年間降雨量の3〜5%を占め、夏(5〜10月)は降雨量が最も多く、年間降雨量の80%を占め、冬は乾燥しており、夏は雨が多い。四川省西部高原は降雨量が少なく、年間降水量は600〜700ミリ。金沙江渓谷は400ミリを下回る。乾燥期と降雨期の違いがはっきりしている。6月〜9月は降雨期で、降雨量は年間降雨量の70〜90%を占める。11〜4月は乾燥期で、各月の降水量は10ミリを下回る。
四川省南西部山地の降水量は地域によって大きな違いがあり、乾燥期と降雨期がはっきりしている。年間降雨量は800〜1200ミリ。木里以北と四川省西北部高原とが隣接するところの年間降雨量は800ミリを下回る。安寧河東側は東部盆地とほぼ同じで、年間降雨量は約1000ミリ。降雨期(6〜9月)の降雨量は年間総降雨量の85〜90%を占める。
土地資源
四川省は面積が広く、土壌の種類も多く、垂直型の分布がはっきりしている。平原、丘陵は主に水稲土、沖積土、紫色土などで、同省の農作物の主な産地となっている。高原、山地は海抜の高さによって、土壌の種類も異なり、多くは異なった作物の栽培に適した土壌である。
四川省のほとんどの土壌は紫色土で、ジュラ紀、白亜紀の紫色砂岩、泥岩が風化して形成したものである。主に四川盆地の海抜800メートル以下の低い山と丘陵地帯に分布している。紫色土にはカリウム、リン、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガンなどに富んでおり、土質の風化の度合も低く、肥沃である。面積は約16万平方キロで、四川省で面積の最も広大な土壌の一つである。
盆地周辺の山地、盆地にある川沿い地域の両岸地帯、四川省西部平原の階段形地帯と丘陵地帯に黄色土が分布している。海抜は1000〜1200メートル。それは石灰岩、砂岩、シェール、変成岩、第四紀れき岩で、四季の違いがはっきりしている中亜熱帯は湿度が高く、蒸し暑い環境の中で風化によって形成されたものである。黄色土壌は肥沃度が高いとはいえ、粘結度が高く、酸性が強い。盆地・山間地帯には、黄褐色土壌と黄褐土が分布している。
四川省南西部山地の渓谷には、赤色土壌とだいだい色の土壌が分布し、主に海抜1100〜1800メートルの寧河、金沙江、雅礱江の渓谷の斜面の階段状地帯と湖となったくぼ地に分布している。甘孜州の一部の地域では赤色土壌が海抜2100メートル以上のところまで存在する。酉陽、秀山にも広大な面積の赤色土壌が分布している。赤色土壌の質は花崗岩、変成岩、砂、泥岩と第四紀の沈殿物で、長年の乾燥と湿潤の環境の下で風化によって形成されたものである。酸性から微酸性のものがあり、高粘結度、高硬度、リン不足で、土壌は肥えていない。
四川省西北部の高い山には広大な面積の森林土と湿原土が分布しており、主に高山湿原土で、海抜3000〜4700メートル以上の高山森林地帯に分布している。草の根の層が約10センチもあり、有機物が約15%を占め、微酸性から中性のものもあり、腐蝕、湿原化し、海抜の低い所は農地として開墾することができ、高いところは天然の牧場である。
高山寒漠土は高原と高い山の頂上部にあり、海抜4700〜5000メートルで、雪線以下、高山湿原土より上に分布しており、岩石が風化し、土壌を形成するに至らず角の形をした小石が多い。岷江、大渡河、雅礱江、金沙江上流の渓谷の両側には褐色土壌、黒褐色土壌、褐色土が分布している。
黒褐色土壌は海抜2800〜3000メートルのところに分布し、粘土に含まれる鉱物はモンモリロナイトを主とし、鉄の遊離度が低く、弱酸から酸性のものまであり、塩基飽和度は60%を上回る。褐色土壌は海抜2000〜2700メートルのところに分布し、酸性から弱酸性のものまであり、塩基飽和度は無飽和から飽和までのものがあり、腐植質は4〜7%、天然肥沃度が高い。
褐色土は、海抜1000〜2500メートルのところに分布し、黄土から形成されたもので、表層は無から弱石灰に至るものの反応が見られ、下層部は50〜70センチのところは石灰質土層であり、PH値は7.5〜8.0。
沼沢土は主に若爾蓋地区に分布している。寒くて湿度の高い環境の下で、沼沢湿原植物が高原のくぼ地と渓谷のくぼ地で見られ、その表層は草根層で、下は鉱物質の潜在的形成層があり、有機物の含有量は5〜25%、窒素とリンの含有量も高く、特有の泥炭層が形成されている。
生物資源
四川省は亜熱帯に位置し、生物資源が豊かである。四川省の野生動物資源と植物資源はいずれも全国で重要な位置を占めている。四川省の地形と気候がさまざまなので、植物の種類も豊かである。同省の維管束植物は全国の三分の一を占め、森林面積は746万ヘクタール、全国で二番目の森林地帯である西南森林区の主要な地帯であり、多くの貴重な種類の木が生えている。森林は河の中流・上流に分布し、重要な水源の涵養と水土保持の役割を果たしている。四川省には1638万ヘクタールの天然牧草地がある。植物資源は4000種以上ある。四川省は土地が広く、氷河の大面積破壊による影響がそれほど大きくないため、現代生態環境が優れており、動物資源が豊かで、種類が非常に多い。脊椎動物だけでも、全国の40%を占め、その中には国の重点保護指定を受けている希少動物が55種もある。よく知られているパンダは、主に四川省域内にある四つの山系の36の県と保護区に生息している。
植物資源 四川省は熱水資源が豊かな亜熱帯モンスーン気候区に位置し、地形が複雑であるため、植物の種類も多い。おおまかな統計によると、高等植物が270余科、1700余属、1万余種もある。そのうち、さまざまな喬木が約1000もあり、全国の総計の半分を占めている。多種多様な樹木資源に恵まれ、さまざまな森林のタイプを構成している。
四川盆地(盆地周辺の山間地帯を含む)山地丘陵区の気候は1年中暖かく湿度が高く、森林はクスノキ科、ブナ科、ツバキ科を主とする湿潤性亜熱帯常緑広葉林、馬尾松、スギ、四川コノテガシワを主とする亜熱帯低山常緑針葉樹林、さまざまな大茎種の竹を主とする亜熱帯竹林である。四川省南東部山地の広大な渓谷盆地地区では、乾燥期と降雨季がはっきりしており、森林は乾燥に強いブナ科が優位を占める乾燥性亜熱帯常緑広葉林と雲南松を主とする亜熱帯針葉樹林である。四川省西部の高い山の渓谷地帯、山が高く、谷が深く、垂直の違いが大きく、主に温帯高原気候に属し、広大な面積のトウヒ属、クヌギ属を主とする亜高山常緑針葉樹林とアベマキを主とする山地硬葉常緑広葉林がある。四川省北西部の高原地帯は高原の寒冷大陸性気候に属し、亜高山常緑針葉樹林が熱水資源に適した一部の地域に小面積であるが存在している。広大な高原で、気候が寒いために、最も暖かい月間の平均温度は10度以下で、森林生長帯以上にある。風が強く、環境が極めて劣悪なため、喬木の生長は難しく、高山高原低木と高山高原湿原が広い範囲に分布している。
動物資源 四川省は動物資源が非常に豊富で、脊椎動物だけでも1100余種もあり、全国の総数の約40%を占め、そのうち、鳥類と動物類は全国の半分を占めている。資源としての動物は特産としての動物と希少動物、人類の生活・生産、医療衛生・保健、文化・教育などと緊密な関係がある野生の動物を指す。それらの人間に対する社会・経済的意義によって希少動物類、毛皮・革・羽毛用動物類、漁労・狩猟用動物類およびその他の資源としての動物類と有害動物類などに分けられている。
四川盆地と周辺の山地は、耕作の歴史が長く、栽培業のものが比較的発達しており、耕地用動物類を主とし、希少動物としてはオシドリ、華南虎などがある。盆地の西部山地、四川省西部高山渓谷、四川省南西部山地では資源としての動物が豊かで、特産物としての動物が非常に多い。希少動物は主にパンダ、ターキン、キンシコウ、レッサー・パンダ、クチジロジカ、ニホンジカ、マエガミジカ、ヒマラヤジャコウジカ、アオカケイ、チベットセッケイなどがある。鳥類はガビチョウ亜科とキジ科が優位を占め、そのうちの四川山シャコ、キジウズラは特産物としての鳥類である。爬虫類と両生類がたくさん存在し、宜賓の竜蜥(トカゲの一種)、峨眉ヒキガエル、キタサンショウウオなど多くの特産品がある。四川省北西部高原の動物も珍しいものがあり、主に高原の悪劣な環境に適応できる洞窟に生息している動物であり、毛皮用の動物は多く質的もも優れ、希少動物は主に野生のロバ、野生のヤク、クチジロジカ、チベットカモシカ、チベットレイヨウ、アカシカ、ヒマラヤジャコウジカ、チベットセッケイなどがある。毛皮資源としての動物の中のヒマラヤマーモットの資源が豊かである。
鉱物資源
四川省は中国で鉱物資源が豊富な省の一つで、現在123種の鉱物が発見されており、埋蔵量が確認されているものが89種もあり、そのうちの45種は全国で前列を占めている。おおまかな統計によると、石油、天然ガスのほかに、鉱産地が5712カ所もあり、そのうち、鉱床が1153カ所、大中型鉱床が491カ所もある。
四川省は鉱産物の種類が多い。現在、国民経済が必要としているエネルギー、冶金、化学工業、建築材料などの基礎工業の鉱物原材料が豊かである。
一部の優位を占めるか潜在的優位のある鉱物は一つかいくつかの地域に集中しており、大規模な工業基地を築き上げることに適し、鉱物資源を合理的に利用することができる。石灰硫酸ナトリウムは成都平原に集中しており、リンは綿竹、什邡、漢源、馬辺、雷波一帯に集中し、岩塩は自貢、威遠、南充、塩源などの地区に集中し、石炭と単硫鉄鉱は主に四川省南部地区に集中し、水銀鉱は酉陽、秀山地区に集中しており、銅、鉛、亜鉛は会理、会東一帯に集中して分布している。四川省の鉱物の中で鉱床の共生のものが多く、総合評価、総合開発にとってプラスとなり、最大の収益を得るメリットがある。竜門山の什邡式のリン鉱には硫黄、リン、アルミニウム、ストロンチウム、稀土、ヨードなどの共生が見られる。
四川省における固体鉱物埋蔵量で全国のトップを占めているのはバナジウム、チタン、単硫鉄鉱、白亜、セメント配合原料用鉱石、陶磁器用砂岩、セメントの配合原料用粘土、精錬水晶、光学ホタル石、ガラス用脈石英など10種類がある。二位を占めているのは石灰硫酸ナトリウム、岩塩、アスベスト、白雲母、カドミウム、ヨード、セメント石灰岩、溶剤石灰岩、ガラス用白雲母、レンガ用砂岩、セメント配合原料用泥岩など12種類がある。三位を占めているのは鉄、アルミニウム、亜鉛、プラチナ類、ベリリウム、リチウム、ストロンチウム、臭素、晶質石墨など10種類がある。四位を占めているのはニッケル、カリ岩塩、青石綿、ガラス用砂岩、ケイソウ土など5種類がある。五位を占めているのはマンガン、アルミニウム、水銀、タンタル、リン、長石、セレンなど7種類がある。四川省の鉱物の分布は顕著な地域的特徴を持ち、東部、西部、盆地、山間地帯に、それぞれの特色がある。東部盆地には主に岩塩、石灰硫酸ナトリウム、石膏、石灰岩、天青石、石油、天然ガス、一部の鉄、粘土、砂岩などの堆積鉱物がある。盆地周辺の山間地帯はかなり複雑である。四川省北東部はマンガン、バリウム、鉄、黒鉛、大理石、石炭。四川省西北部はイオウ、リン、石炭、砂金。四川省南西部は単硫鉄鉱、石炭、リン、鉛、亜鉛。四川省南東部は水銀、アルミニウム、重晶石、ホタル石。攀西地区はバナジウムチタン磁鉄鉱、富鉄鉱、銅、コバルト、ニッケル、タングステン、鉛亜鉛、希少金属、アスベスト、蛇紋石、石墨、ケイソウ土。西部の高原には金、銀、プラチナ類、希少金属、ウラン、鉛、亜鉛、銅、ニッケル、すず、水銀、雲母、泥炭、地熱資源がある。四川省の石油・天然ガス資源は天然ガスを主とする。四川省の石油の埋蔵量が非常に少なく、全国の石油資源のわずか0005−0002%しか占めていない。天然ガス資源は盆地にある12の地区・市に散在している。探査の進展に従って、ガス田の数と埋蔵量が増えつつある。四川省は中国の天然ガス、特にガス田ガスの分布が最も集中している省である。天然ガスは中小型ガス田を主とする。現在、確認済みのガス田埋蔵量の中で、埋蔵量100億立方メートルのものは威遠、臥竜河、中壩、長い歴史のある非圧井ガス田の4カ所がある。四川省には希少金属、希土類金属の資源が豊かで、埋蔵量が確認されているものとしてはリチウム、ベリリウム、ニオビウム、タンタル、ジルコニウム、ガリウム、セシウム、希土、ストロンチウムなど9種類がある。リチウム、ストロンチウムの埋蔵量が多く、品質もよく、採掘しやすく、国内で重要な位置を占めている。四川省の黄金、銀の生産は、歴史上重要な地位を占めてきた。四川省は中国の重要な金産出省の一つであり、産地が多く、分布も広い。1988年までに、同省では金鉱産地430カ所が発見されており、そのうち、岩金の産地が184カ所もあり、砂金の産地が224カ所もある、金随伴の産地が22カ所もあり、確認ずみの金鉱埋蔵量は211トンで、全国の埋蔵量の3%を占め、全国で十一位である。四川省は金鉱の分布が広く、ほとんど同省の至る所に分布している。主に阿壩州、甘孜州、涼山州の一帯に分布しており、盆地西部では800キロも延々と続く金鉱帯が形成されている。そのうち竜門山以西、鮮水河以北の四川省西北部地区(主に甘孜、色達、若爾蓋、松潘、平武の諸県が含まれる)は、中国の六大金鉱の重点地区である四川省、陝西省、甘粛省という「黄金のトライアングル地帯」地区の主要な構成部分である。
四川省は中国でウラン鉱物資源が豊かな省である。現在、ウラン鉱床が10カ所発見されており、そのうち、中型鉱が3カ所、小型鉱が7カ所もある。そのほか、多くの鉱山でも放射性の異常が見られ、探査が待たれている。四川省のウラン鉱床は主に堆積鉱の炭素ケイ素泥岩タイプで、その次は砂岩タイプ、花崗岩タイプと火山岩タイプである。
石炭は重要なエネルギー鉱物であり、重要な化学工業原料でもある。昔から「工業の食糧」といわれてきた。1992年までに、四川省で確認済みの石炭資源埋蔵量は477億トンで、全国の石炭資源総埋蔵量の15%を占め、そのうち確認済み工業用埋蔵量は101億トン。四川省の石炭は種類がよくそろっており、無煙炭、低品位石炭は256億トンで、537%を占める。低品位の石炭、有煙炭は170億トンで、356%を占める。褐炭は32億トンで、66%を占める。泥炭は19億トンで、41%を占める。
水資源
四川省には河川が1400余本もあり、流域面積500平方キロ以上の河川が343本もあり、十分な水資源と水エネルギー資源に恵まれている。年間における河川流量は3000億立方メートルで、全国でトップ。主な河川は渓谷を激しく流れ、エネルギーが形成されている。水エネルギー蓄積量は全国の五分の一を占め、そのうち開発可能なものは9200万余kWで、全国でトップ。特に金沙江、雅礱江、大渡河は同省の水力資源の三分の二を占め、1万kW以上の水力発電所を建設できる所が200余もあり、百万KW以上の水力発電所を建設できる所が20余もある。
四川省は地下温泉資源も豊かで、温泉が354カ所もある。
水温がせ氏90度以上の温泉が1カ所、60度〜90度の温泉が40カ所、40度〜60度の温泉が134カ所、25度〜40度の温泉が119カ所もある。地下温泉と地熱エネルギーの開発・利用には大きな将来性がある。
四川省は長江水系に属する地域である。長江は同省を貫いて流れ、宜賓市以北は金沙江と称され、宜賓市から湖北省宜昌市までの区間は川江あるいは蜀江と称されている。川江の長さは1030キロ、流域面積は50万平方キロ。川江の北岸は支流が多くて長く、著名な岷江、沱江、嘉陵江がある。南岸は河川が少なくて短く、比較的長いのは鳥江、綦江、赤水河で、バランスのとれていない中心へと向かう形をなしている。四川省域内を流れる平均流量は2171億立方メートル。
四川省には天然の湖沼が1000余もあるが、水域面積は大きくなく、普通は1平方キロ以下である。左所海、永寧海、勒得海とも称される瀘沽湖は面積がわりに大きく、四川省の塩源県と雲南省の寧ろう県の間に位置し、面積は72平方キロ、そのうち約27平方キロが四川省にある。標高は2700メートル。邛海は別名邛池で、西昌市の南東から5キロ離れたところにあり、水域面積は31平方キロ、最も深い所は34メートル、四川省最大の湖である。標高は1510メートル。馬湖、別名竜湖といわれ、雷波県北東から25キロ離れた黄琅区にある。標高は1100メートル。面積は約7平方キロ、最も深い所は160メートル、貯水量は3億立方メートル、地震によってできた湖である。新海路は甘孜州雀児山南のふもとに位置し、標高は4118メートル、氷蝕湖で、四川省の標高が最高の湖の一つで。南から北への長さは約3キロ、東から西への幅は1キロ。
二、人口
人口統計
8493万人(1998年末の統計による)
人口増加率
7・48%
民族の分布とその人口の比率
古代において多民族を融合した漢民族は今日四川省住民の主体になっている。漢民族のほかにまた多くの少数民族があるが、人口5000人以上の少数民族にはイ族、チベット族、チャン族、回族、蒙古族、リス族、満州族、ナシ族、ペー族、ブイ族、タイ族、ミャオ族、トウチャ族などがある。中国で二番目のチベット族の集中区、最大のイ族が集中に住んでいる地域と中国唯一のチャン族居住区も四川省にある。四川省域内のイ族は人口が最も多い少数民族で、主に大涼山・小涼山区と安寧河流域に住んでいる。チベット族とチャン族はそれぞれ、甘孜・阿は州・涼山州の木里チベット自治県などの高原地帯と岷江上流の茂県、ぶん川、黒水、松瀋、北川地区に住んでいる。チャン族は中国でながい歴史をもつ民族の一つである。
教育レべル
現在、初等教育、中等教育、高等教育がリンクし、一般教育、職業教育、成人教育がバランスのとれた発展をとげる教育システムが形成されている。1999年末には、一般大学・短大が43校、本科、短大の在校生は18万人、大学院生の在校生は1万259人に達する。中等専門学校が209校、在校生は25.7万人。一般中等学校が4375校、在校生徒数は336万5000人。小学校が4万5133校、在校生徒数は827万1000人。基礎教育の面で9年制義務教育の普及と青年壮年非識字者一掃の目標を達成し、9年制義務教育普及の検査にパスした県(市・地区)が34に達し、人口に占める割合は93.2%に達する。大学の体制改革を深め、大学の構造を調整し、新四川大学、新南西科学技術大学などの大学を設立し、国の「211」プロジェクトに組み入れられた大学が5校もある。2000年における一般大学の在校生数は23万6000人に達し、1995年比86.5%増えた。
三、経済
四川省の
GDP(国内総生産)
4421.8億元(2001年の統計による)
国内総生|
産の年間
伸び率
9.2%。
国内総生産に占める割合 2001年において、第一次産業の生産額は2.4%伸び、第二次産業の生産額は12.3%伸び、第三次産業の生産額は10.2%伸びた。
財政収入
271億元、同省の地方財政一般予算収入は15.9%伸び、一般予算支出は31.4%伸びた。金融機関のさまざまな預金残高は年初比16.5%伸び、さまざまな貸出残高は年初比11.0%伸びた。(2001年)
工業生産額と伸び率
工業生産額は12.5%伸び、純利潤は85億元で、18.2%伸びた。(2001年)
農業生産額と増加率
農業の構造調整に力を入れ、農民の収入を増やした。工芸作物の栽培面積が拡大され、農産物の優良品質率と商品化率が向上した。牧畜業生産額は農業生産総額の44%を占めている。農業の産業化経営、郷鎮企業、小都市建設、労務輸出に新たな進展が見られた。1235万人の農村労働力が移動し、郷クラス情報サービスステーションが1000余カ所建設された。自然災害がゆゆしく、食糧が512万トン減産した状況の下で、農民の一人当たり純収入は72元増の1987元に達した。(2001年)
対外貿易
の状況
2001年に四川省の対外経済貿易はすばらしい発展の勢いを呈し、第10次5カ年計画の幸先よいスタートとなった。輸出は新記録をつくり、15億8300万ドルに達し、西部でトップとなっている。実際利用金額は14.5%増の11億1000万ドルに達し、伸び率史上最高となった。新たな対外プロジェクト、労務請負契約ベース金額は6億6000万ドルで全国7位となっている。
2001年末現在、四川省の輸出入経営権をもつ企業は前年比446社増の1267社に達し、多元化した対外貿易経営者がほぼ形成された。10の対外経済貿易重点県が対外経済貿易発展の成長要素となっている。同省は中央アジア、アフリカ、東南アジア、南アメリカを担当する四つの指導者グループを設置し、新しい市場の開拓を目指している。省クラスの9部門は輸出の便宜を図るための「グリーンの通路」を開設した。絹織物公司の輸出額は1億6000万ドルで、トップとなった。長虹グループの輸出額は1億ドルを突破した。
四川省に進出した著名な多国籍企業は73社に達し、四川省は西部における投資のホットスポットとなった。省党委員会、省政府は昨年を「対外開放環境改善年」とした。51の重点外資プロジェクトへの追跡に力を入れ、韓国SKの1億8000万ドルの紡績繊維合弁プロジェクトの契約締結を促した。
そのほかに、四川省はすでに東南アジア、南アジア、中東、西アジアの市場で対外請負契約47件に調印し、契約ベースの金額は15億ドルに達している。四川省は真っ先に五つの対外労務派遣基地県、四つの専門労務基地、重点対外労務派遣育成センターを設置し、対外労務派遣管理と育成を規範化させた。昨年、四川省は国際無償援助プロジェクトを12件受け入れ、金額は2162万3000ドルに達し、全国でトップとなっている。
支柱産業
IT産業
水力発電
機械冶金産業
医薬・化学工業
観光産業
飲み物・食品産業
四、通信
通信・電話システム
光フィーバーが甘孜州8県を除くすべての県クラス以上の町に通じている。長さは3万9022キロ。長距離電話業務の電気回線は14.1万本に達し、電話機総容量は495万3000回線に達する。携帯電話の総容量は150万1000回線、通信回線は6万3087に達し、全国で真っ先に同省各市・地区・州と大多数の県をカバーする198、199無線呼出しを整備し、容量は180万回線に達した。GSM携帯電話は17の地区・市、93の県・市をカバーし、一部の国と地域のローミングサービスもできるようになっている。世界の先進的なATM(非同期転送モード網)とISDN(総合デジタル通信網)の一部業務が経済の発達した地域で行われている。少数民族地区と観光地の通信の整備に力を入れ、光フィーバーが大多数の少数民族県および九寨溝、臥竜、海螺溝などの景勝地に通じている。衛星と光フィーバーSDH転送モードは甘孜、涼山州など一部の辺ぴな少数民族県の通信の問題を解決した。同省の通信業務は持続的に急速な発展を遂げており、電話ユーザーは365万1000戸に達し、そのうち携帯電話のユーザーは85万1000戸(A、B、G網を含む)、市内電話ユーザーは224万8000戸、農村電話ユーザーは55万2000戸、ポケベルユーザーは234万3000戸であり、加入者は個人と家庭を主体とする。同省の電話保有率は百人当たり4.77台、都市における電話保有率は百人当たり26.26台となっている。デジタル通信業務と付加価値業務が発展しつつあり、同省のコンピュータ通信インターネットユーザーは2万5965戸、デジタル通信ユーザーは6466戸、付加価値業務ユーザーは2万6400戸に達し、デジタル通信業務は社会の情報資源と公用通信網資源の効果的なリンク、金融、気象などの省クラス大型グループユーザーとのリンクを強化し、168、160などさまざまな情報提供番号が79もあり、さまざまな情報とネットワーク技術サポートを提供している。200、300、800などの知能ネットワーク業務が順調に発展している。ネット上チケット注文、ショッピングなどのマルチメディア業務が続々と展開されている。四川省の通信は優れた技術レベルとすばらしいサービスによって四川省の人びとの間で好評を博している。
五、交通
鉄道
鉄道は四川省の交通の大動脈である。現在、四川省では宝鶏=成都鉄道など複線電化鉄道幹線が5本、鉄道支線が8本、ローカル鉄道4本からなる鉄道ネットワークが形成されている。宝鶏=成都複線電化鉄道は隴海(連雲港=蘭州)鉄道とつながり、中国最初の電化鉄道である。襄樊=重慶鉄道は達県=成都鉄道とつながり、四川省と湖北省の間の重要なルートである。成都=重慶鉄道は四川省を貫き、四川省から貴州省と華南地区に通じる重要なルートでもある。成都=昆明鉄道は南は南寧=昆明線とつながり、成都から北海、海岸地域への最短ルートである。建設中の内江=昆明鉄道、遂寧=重慶、達州=万州鉄道は四川省と隣接する省・市の鉄道交通状況を引き続き改善することになろう。
道路
道路は成都を中心として、支線道路が放射状に分布し、同時に、東から西、南から北への道路が縦横交叉している。高速道路の開通キロ数は1152キロ。主要な道路幹線は、四川=チベット道路、四川=青海道路、四川=甘粛道路、四川=陝西道路、四川=重慶道路、四川=雲南東路、四川=雲南中路、四川=雲南西路、四川=雲南道路など。成都バスセンター旅客輸送ステーションは四川省最大の道路旅客輸送中枢である。四川省最初の高速道路である成都=重慶高速道路は四川省と重慶市の間の道路交通の大動脈である。長さは340.2キロで、1995年に開通した。そのほか、成都=都江堰、成都=綿陽、成都=楽山=峨眉山、成都=雅安、内江=自貢=宜賓などの高速道路も四川省の道路交通の中で大きな役割を果たしている。
航空
四川省の航空事業は急速な発展を遂げている。成都双流国際空港は中国四大空港の一つとなっている。成都、瀘州、宜賓、達川、西昌、南充という六つの全国向けの民間用空港がある。現在、成都双流国際空港を利用する航空公司は16社に達し、航空ルートが140余本もあり、内外の数多くの都市に直航することができる。
水上交通
四川省は全国で水路輸送が発達している省の一つで、長江は同省を貫流し、水路輸送の幹線で、岷江、金沙江などの支線とつながり、省内で天然の水路輸送ネットワークが形成されている。四川省の水路は主に金沙江、長江、沱江、嘉陵江水系水域からなり、そのうち、金沙江新市鎮以南、岷江楽山以南、嘉陵江閬中以南では年中船の航行が可能で、楽山、宜賓、瀘州は水路幹線にある重要な都市である。
六、外国投資者の目を引く企業とプロジェクト
1、 新しい技術を使用し農業を総合開発する農産物と副産物の加工企業
2、 林業の開発
3、 資源の開発とその総合利用
4、 エネルギー資源開発と省エネプロジェクト
5、 交通運輸のインフラ建設
6、 中・大型企業に対する技術改造プロジェクト
7、 先進技術
8、 製品の輸出
9、 都市のインフラ建設
10、環境保全と生態系のバランスを保つプロジェクト
11、観光業の開発
12、中・高等職業トレーニングと教育
七、外資導入の特恵政策
一、外資導入の特恵
政策
一、 営業の認可を得たすべての外国投資者の企業に対し、経営期間が10年以上になる場合、利潤を計上した年度から起算して、1年目から2年目までは企業の所得税の納付を免除し、3年目から5年目までは所定の税率の50%の税率により所得税を課する。ただし、経営期間が10年以上の生産活動に従事しない外国投資者の企業に対し、利潤を計上した年度から起算して最初の年は地方所得税の納付を免除し、2年目は所定地方所得税率の50%の税率により地方所得税を課する。
二、 地下資源の実地調査、鉱産物資源を採掘する外国投資者の企業に対し、経営期間が10年以上の場合、国の規定による企業所得税減免期間満了後、企業が申請し、税務機関の認可を得てから6年目から10年目まではつづいて所定の地方所得税率の50%の税率により地方所得税を課する。
三、 涼山州、甘孜州、阿は州と攀枝花市において生産活動に従事する外国投資者の企業に対し、経営期間が10年以上の場合、前述の規定により減免期間満了後、企業が申請し、税務機関の認可を得てから5年目から10年目まではつづいて所定の地方所得税率の50%の税率により地方所得税を課する。経営期間が10年未満の生産活動に従事する外国投資者の企業に対し、前述の規定により減免期間満了後、企業が申請し税務機関の認可を得てから、3年目から5年目までは所定の地方所得税の50%の税率により地方所得税を課する。
四、 涼山州、甘孜州、阿は州と攀枝花のすべての外国投資者の企業に対し、その都市土地・家屋不動産税、土地使用税、車、船使用税の納付の減免とその期間は、自治州、市政府が関連のある法律と法規によって決める。四川省域内のその他の地区の外国投資者の企業の土地・家屋不動産税、土地使用税、車、船使用税の納付の減免とその期間は「外国投資者の投資奨励に関する四川省の規定」に基づいて実施する。減免期間満了後の企業が税金納付にまだ困難がある場合、県クラス以上の政府の認可を得てから税金の減免期間を適当に延ばすことができる。
五、 外国業者が投資して建設した高速道路の使用所得税に対する課税は省の地方税務局が責任をもって行い、省の財政は集中して外国商人が投資を回収する前の段階で外国業者に払い戻すかその他の高速道路の建設に投資する。その所定の企業所得税に対し、外国業者が投資を回収する前の段階で省の財政は集中して全額を払い戻す。
六、 該年度において輸出入製品の輸出額が企業の年総生産額の50%以上を占める企業に対し、その年の地方所得税を免除する。
七、国や省の既定の政策に基づいて外国業者の投資企業が企業所得税の減免優遇を享有する。詳細は次の通りである。1、国の審査・認可を得た成都ハイテク産業開発区、綿陽ハイテク産業開発区に設立して確認されたハイテク企業の外国業者投資企業は確認日の納税年度から15%の税率で企業所得税を納める。2、国は成都市が沿海の開放都市と同等の関係優遇政策を享有することを許可する。つまり、登記地の成都市に設立する生産的外国業者の投資企業は24%の税率で企業所得税を納める。そのうち、技術集約型と知識集約型のプロジェクトや外国業者の投資が3000万jを超える。投資回収期間の長いプロジェクトおよびエネルギー、交通、空港、埠頭の建設プロジェクトの投資企業は企業の申請をし、財政・税務機関の認可を得たのち、15%の税率で企業所得税を納める。3、技術が先進的な外国業者の投資企業は減免税期間満了後、所得税の半減徴収期間を3年間延ばすことができる。4、外国業者の投資製品輸出企業は年間輸出額が総生産額の70%以上を占める場合、減免税期間の満了後、なおも規定された税率に基づいて企業所得税を半減して徴収することができる。上述の条件に応じて、15%の税率で企業所得税を納める製品輸出の企業は10%の税率で企業所得税を納める。5、農業の開発や農業・副業生産物の精加工および農産物輸出の外国業者の投資企業が企業の申請をし、財政・税務機関の認可を得たのち、減免税期間の満了後、5年間以内に、引き続き企業所得税を15ないし30%減らして納税することができる。6、涼山イ族自治州、甘孜 チベット族自治州、阿はチべット族自治州などの少数民族地区、国境地帯に、農業の総合的開発や新しい技術で農業・副業生産物の精加工、林業開発などのプロジェクトへの外国業者の投資企業が、企業の申請をし、財政・税務期間の認可を得たうえ、減免税期間満了後の10年以内に、引き続き企業所得税を15%ないし30%減らして納税することができる。7、投資企業の外国業者はその投資した企業から獲得した利潤を、もとの企業に再投資するかあるいは投資してその他の企業を設立するかを問わず、経営期間が5年以上、財政・税務機関の認可を得て、いずれも再投資した部分の納付済みの企業所得税の40%を還付し、製品輸出型企業と技術先進型企業に投資し、経営機関が5年以上の場合、再投資した部分の納付済み税金を全額還付する。
八、『四川省の外国業者投資奨励条例』に定められたその他の減免税の種類および優遇政策は次の通りである。1、外国業者の投資する非生産的企業は3年間の不動産税と車・船舶営業許可税を免除される。外国業者の投資する生産的企業は10年間の不動産税と車・船舶営業許可税を免除される。2、農業の総合的開発と利用、新しい技術で農業・副業所為産物の精加工、林業の開発、自然資源の開発と総合的利用、エネルギー資源の建設プロジェクトと省エネ、交通輸送のインフラ建設、現有の国有大中型企業の技術改造と技術の進歩、先進技術の導入、製品の輸出、都市インフラ建設、環境保全と生態バランス、観光業の開発、中等・高等職業教育などのプロジェクトへの外国業者投資企業は経営期間内の不動産税と車・船舶営業許可税を免除される。
九、荒れ果てた傾斜池、荒れ地で農業科学・技術の開発プロジェクトに従事する外国業者は利潤を獲得し始めた年度から5年間農業税を免除することができる。荒れ山、荒れ果てた傾斜池、未開墾地、荒れ果てた湖沼で納税すべき農業特産物を開発する場合は、利潤を獲得し始めた年度から3年間農業特産物税を免除する。草池、牧場、草の種、家畜の品種などの改良に従事する場合、3%の牧畜業税免除の優遇政策に適する。
十、1994年1月1日までに設立された外国業者投資企業に対して、商工統一税から増値税・消費税の変更後に税が増加した場合、その増加分の税は企業が申請を経て、財政・税務機関の認可を得たうえで、定められた期限内に年間を通して企業に還付する。還付額が多い場合、四半期ごとに還付し、年末に清算してもよい。
十一、製品輸出型企業の生産販売する輸出製品に対して、国の税務機関は、外国業者の投資企業への輸出製品税還付に関する国の規定に基づいて税還付手続きを早く取り扱う。
二、外国為替管理と
貸付け
(一)外国業者投資企業は四川省内に設立された外国為替業務の取り扱い資格を有する銀行や他の金融機構に外貨口座を開設することができる。
(二)外国業者投資企業は経営活動に応じて中国領域外の金融機構や企業または個人から外貨資金を調達することができ、その貸付金金額は制限されない。
(三)企業の外国業者が法に基づいて納税したのちの外貨利潤は国外に送金することができる。利潤の人民幣部分は企業の董事会の利潤配当決議や納税済み証明書などの文書を携え、外国為替管理機構に指定された銀行で両替を申請し、両替した外貨を国外に送金することができる。
(四)輸出製品の生産に従事する外国業者投資企業が生産のために投下した資金が不足した場合に、国内企業の待遇を受け、わが省の各クラス銀行から必要な資金を借り入れることができる。
三、土地
の使用
(一)行政による譲渡方法で、四川省域内の土地使用権を得た外国業者投資企業は国の用地使用料規準に基づいて50%の比率でその用地使用料を納める。そのうち、1、農業、林業、都市のインフラ施設建設、環境保全、教育、科学・技術研究、医療衛生事業などに従事する外国業者投資企業は国の用地使用料規準に基づいて5ないし10%の比率で用地使用料を納める。甘孜チベット族自治州、阿はチベット族自治州、涼山イ族自治州など域内に設立された外国業者投資企業は用地使用料を免除する。2、自動車道路、橋、空港、港・埠頭、発電所などの建設プロジェクト及び資源の実地調査と開発に従事する外国業者投資企業が国の規定規準に基づいて25%の比率で用地使用料を納める。甘孜チベット自治州、阿はチベット自治州、涼山イ族自治州などの域内で上述のプロジェクトに従事する外国業者投資企業は国の規定規準にしたがって5ないし10%の比率で用地使用料を納める。3、製品輸出型企業と技術先進型企業に投資した外国業者は経営期間が10年以上の場合、経営年度から5年間の用地使用料を免除する。4、無償調達方法によって、河川敷を取得した外国業者投資企業は経営年度から3年間の用地使用料を免除する。
(二)外国業者投資企業が用地使用開始の2年目から用地使用料を納め、半年以上1年間未満の場合、半年として納め、半年未満の場合納入を免除する。用地使用証明書を領収した場合、その領収した日から用地使用料を計算し始め、その使用料額は5年間不変である。用地使用料の規準は状況の変化にしたがって5年ごとに改正することとする。もし15年間の用地使用料を一括払いする場合、その有効期間内に用地使用料の規準を改正することはできないとする。
(三)外資を利用して技術改造を行う大・中型国有企業は、割り当てられた土地の使用権を換算して投資する場合、土地譲渡金の40%に担当する金額を用地使用料として納めることを申請し、期限つきの土地使用権を取得することができる。この方法で企業がまだ特殊(親会社として)の地位を取得できない場合、または企業が規定通りに出資の割合に達しない場合、企業の納めるべき用地使用料の割合は適当に低めにしてもよいが、土地譲渡金の15%を下回らないものとする。企業に確かに困難がある場合、納付を延ばして5年以内に納めることを申請することができる。
(四)同等の条件を備えている場合、自動車道路、港、埠頭の建設と経営に従事する外国業者投資企業が自動車道路沿線と港内で、不動産の開発とサービス施設の経営及び自動車道路と水上の輸送などの優先権を有する。
(五)省の安価住宅プロジェクト指導グループの認可を得て、その安価住宅プロジェクトの開発と建設に従事する外国業者投資企業は国有企業と同等の待遇を享有する。行政による譲渡方法で取得したその建設用地に対して、都市公共付設施設費、商業ネット設置費、人民防空工事建設費、郵便・電信・電話付加費、消費付加費、小・中学校運営条件改善付加費、上・下水道・電気敷設集金などを減免する。完工後の安価住宅とは、コスト価格住宅と薄利住宅として売り出したのち、貸し出すことができる。
四、生産
と経営
(一)外国業者投資企業の国内と国外への製品販売比率は、国に特別規定のあるもののほかは、これを制限せず、企業が自らこれを決め、自ら外貨のバランスをとるようにする。
(二)自動車道路の開発・建設・経営に従事する外国業者投資企業は物価上昇指数にしたがい、省の財政庁、物価局、交通庁などの審査・認可を得たのち、道路使用料の取得規準を改正することができる。
(三)空港、自動車道路、港・埠頭の建設と経営に従事する中外合弁経営企業の外国パートナが合作経営期間内に、空港、自動車道路、港などの有料使用収益を優先的に分かち合う。
五、物資の輸出入
(一)商品検査機関は一般特恵税制度(GSP)の原産地証明書の取り扱い条件に合致する外国業者投資企業に対して、そのGSP優遇の利用と把握に積極的に協力し、諸特恵授与国に輸出する毎口の荷積のGSP許可証を優先的に取り扱うべきである。
(二)外国業者投資企業の国外投資者は資財を出資するかまたは国外で委託購入する場合、その資財は申請して商品検査機関の鑑定を受けなければならない。当該商品検査機関はスピーディーかつ高効率で、公正な鑑定をおこなうべきである。
六、人事・
就職
(一)全人民所有制企業(部門)の従業者が外国業者投資企業に転職する場合、国の特別規定があるほかは、これを制限せず、政府の労働人事部門及び人材移動管理機構はこれを他の全人民所有制部門への転職と見なし、転職転換の関係手続きを積極的に取り扱うべきである。外国業者投資企業に勤務する高級管理者と技術者が転職を要求した場合、双方が締結した労働契約書を厳しく守って取り扱うべきで、もし採用企業の認可或は正当な理由のない場合、新しい使用組織と労働契約書を結んではならない。
(二)留学帰国人員と大学・中等専門学校の今年度卒業生が外国業者投資企業に就職する場合、国はその全人民所有制企業(部門)の身分を保ち、今後の移動においてもこれを認める。専門技術者と経営管理者及び今年度修了の大学院生、大学・中等専門学校の学生が外国業者投資企業に採用される場合、その人事書類は当地政府の人事管理部門または人材移動管理機構に保存される。
七、鉱物資源の開発
鉱産物資源の開発および外国投資による探査、鉱産物資源採掘は国が規定した関係優遇政策を享受する以外に、次の優遇政策を享受している

(一)所定地域内の実地調査費は鉱床の商業的採掘後の1年目から10年間以内に納税前の販売分担を行うことができ、採掘許可証の有効期限が10年未満の場合、その有効期限内に納税前の販売分担を行うことができる。
(二)商業的採掘段階に入ったのち、国の規定した国定資産減価償却加速方法を執行することができる。
(三)少数民族地域または貧困地域での鉱物資源の採掘、世界的先進技術を利用して低品位の、選鉱・精練の難しい鉱物資源を採掘する場合、事情を配慮して鉱物資源補償費の納付を引き延ばすことができる。
(四)不可抗力によって引き起した年度の欠損がもたらされた外国業者投資企業に対しては、事情を配慮してその鉱物資源補償費納付額の50%以下を減らすかまたは欠損年度の鉱物資源補償費の納付を引き延ばすことができる。
(五)国に規定された採掘地域内で、共伴生成鉱物を総合的に採掘・採取する場合、鉱物資源補償費納付額の50%以下で納める。その共伴生成鉱物は国に採掘が制限される鉱物類なので、これを省の地質鉱物庁に登録し、国の指定した組織がこれを買い上げる。
(六)実地調査の臨時用地はその用地使用費の納付を減・免することができる。
(七)省内で、鉱物を精練・加工する場合、関係部門は精練、加工、輸運の便を提供すべきである。
八、地方の費用徴収
(一)外国業者投資企業に勤務する外国籍職員がわが省内の渉外ホテルに宿泊するかまたは病院で医師の診療を受ける場合、申請し認可されて得た『外国籍職員証』を提示すれば、人民幣で費用を清算することができ、中国公民と同等基準で費用を徴収するか、または同質同価で扱うことができる。
(二)外国業者投資企業の水、電気、ガスの供給は地元の供給計画に組み込まれ、国内の外資系企業と同等の待遇を享受し、同一の価格規準で扱われる。
(三)外国業者投資企業は、人民幣で通話料の勘定をすることができ、元の外貨で支払う規定を取り消すことにする。
(四)外国業者投資企業の自家容赦と外国業者の自家用車の道路使用料は、国内のその他の企業と同じものにする。
 
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