地形 |
江西省の地形は山地、丘陵を主とするものである。山地は省全域の面積の36%、丘陵は42%、平原、水面の面積は22%を占める。主要な山脈の多くは他の省との境に分布している。北東部には懐玉山があり、同省で銅の埋蔵量がもっとも多いところである。東部には武夷山があり、南部には大庚嶺と九連山があり、タングステンの里といわれている。西部には羅霄山脈があり、北西部には暮阜山と九嶺山がある。 |
鉱産資源 |
江西省は鉱産資源が非常に豊富で、これまで知られている150種類の鉱産物の中で江西省には140種類以上が埋蔵されている。埋蔵量が確認されている鉱産物は89種類で、そのうち全国で上位五位も占めているのは33種。鉄、マンガン、チタン、バナジウムなどが4種類、銅、亜鉛、金、銀などの非鉄金属と貴金属が13種類、ニオブ、タンタルなどの希有金属、希土類金属が29種類。江西省はすでにアジア最大の銅鉱と全国最大規模の銅の精錬基地となっている。 |
森林資源 |
江西省の森林カバー率は50.9%に達し、木材蓄積量は2.5立方メートル、モウソウチクの蓄積量は10億株に達し、いずれも全国でトップ。省全域の林地はほとんどが天然次生林で、針葉樹の比率が大きい。省全域の主要な樹種はマツ、シナアカマツである。この地で産出するコウヨウザンは昔から‘西木’と呼ばれていたものである。アブラツバキ、オオアブラギリ、コノテガラシは江西省の経済林の主要樹種で、省全域に分布している。 |
植物資源 |
江西省は植物資源が非常に豊かで、種子植物は4000種類、シダ植物は470種類、こけ類植物は100種類以上に達する。低等植物の中の大型真菌は300種類以上もあり、実際は約500種類に達すると見られている。北東はユーラシア大陸の温帯地区で植物の種類のもっとも豊かな地域であるが、種子植物は3000種類しかない。江西省には木本植物だけでも2000種類以上はある。そのうち、喬木は400種以上ある。江西省には原生状の古い植物がまだたくさん分布しており、イチョウのような活化石植物もある。植物進化の各段階の代表的な植物はいずれもこの地に分布し、世界各地の植物と似ている科のものもある。
江西省は山や丘陵の面積が大きくて、自然環境に恵まれ、植物のカバー面積も広く、数多くの動物の繁殖と生息に適している。 |
動物資源 |
江西省は水面の面積は広く、山地が険しくてえんえんと延びている。植物のカバー率が高く、生態環境がすばらしい。特に近年らい環境保全措置の強化につれ、豊かな動物資源はますます保護されるようになった。毎年の調査によると、現在、省全域には脊椎動物が600種以上ある。そのうち魚類は170種で、全国の約21.4%を占める。両生動物は40種で、全国の約20.4%強を占める。爬行動物は70種で、全国の約23.5%を占め。鳥類は270種で、全国の約23.2%強を占める。動物類は50種で、全国の約13.3%を占める。魚類と鳥類の種類も多く、経済的価値が大きい。これらはいずれも開発利用と資源保護の重点となっている。 |
水資源 |
江西省全域には大小河川が2400もある。一年を通じて水が流れている川は160あり、総延長は約18400キロに達する。贛江、撫河、信江、修河、饒河はこの省の五大河川である。江西省全域の水資源総量は1416億立方メートルで、一人あたりの水量と耕地一ムーあたりの水量は全国の平均レベルを上回っている。豊かな水資源は江西省が工農業生産を発展するうえでの強みである。 |
観光資源 |
江西省は山紫水明の地で、景色がすばらしい。名所旧跡が全省各地に分布している。主な観光スポットは廬山、井岡山、竜虎山、三清山、鄱陽湖、南昌市、景徳鎮市。このうち、廬山はユネスコの世界遺産リストに世界文化景観として登録されている。廬山、井岡山、三清山などの名山、圭峰、竜宮の奇異な景観、鄱陽湖、贛江の美しさ、竜虎、青原、東林などの宗教の聖地、滕王閣、八境台などの著名な楼閣、臨川、九江の知名人の故郷は著名な観光スポットとなっている。井岡山、八一蜂起記念館、瑞金は特色のある革命旧跡である。国家レベルの重点保護指定を受けているものが11カ所、省レベルの観光スポットは2406カ所。南昌、廬山、九江、鄱陽湖、竜虎山などの観光スポットからなる江西省北部のトライアングル観光区は全国14の国際観光コースの一つとなっている。江西省の美しい山水は内外の観光客を歓迎している。 |
気候 |
江西省の年間平均気温は約18°である。江西省の北東部、北西部および長江沿いの年間平均気温はやや低く、だいたい16°C〜27°Cの間である。濱湖、贛江の中下流地区、撫河、袁水地域と江西省南西山間部の年間平均気温はだいたい17°C〜18°Cの間である。撫州、吉安地区南部と信江中流地域はだいたい18°C〜19°Cの間である。江西省南部の盆地の年間平均気温は一番高く、だいたい19°C〜20°Cの間である。
江西省は雨が多い。年間平均降雨量は1341ミリから1940ミリまでの間にある。普通は南のほうが雨がよく降り、北は少ない。東は多く、西は少ない。山間部は多く、盆地は少ない。
武夷山、懐玉山、九嶺山一帯は年間平均降水量が多くて、だいたい1800ミリから2000ミリ。長江沿いの地域から鄱陽湖の北側および吉泰盆地の年間平均降雨量は約1350ミリから1400ミリであり、他の地域の降雨量は1500ミリから1700ミリの間にある。年間を通しての降水量は季節によってかなり違いがある。 |