地 形 |
江蘇省は美しくて豊饒な長江デルタに位置し、地形は平原を主とし、主に江蘇南部平原、長江・淮河平原、東部にある沿海地域の平原からなり、中国の五大淡水湖の中の太湖、洪沢湖があり、南西と北部の周辺地域は低い山と丘陵がある。 |
土 地 |
省全体の土地の中で、平原の面積は7万600キロ、水域面積は1万7300平方キロ、耕地面積は500万8400ヘクタールである。自然環境に恵まれ、経済基盤はかなり良い。 |
気 候 |
気候にははっきりした季節風があり、亜熱帯から暖温帯へ移行する地帯にあり、一応淮河とその灌漑用水路を境とし、それ以南は亜熱帯湿潤季節風気候に属し、以北は暖温帯湿潤季節風気候に属する。省全体は気候が温暖で、降雨量もほどよく、四季の違いがはっきりしている。年間平均気温は13℃〜16℃、年間降水量は724〜1210ミリメートルで、夏季の降水量が年間の半分を占める。 |
水資源 |
省全域において河川が縦横に流れ、河川網が密集した形にひろがり、長江が西から東へと横断するように流れ、長さは400キロ余りである。北京=杭州大運河が北から南へと流れ、長さは690キロで、南西部には秦淮河があり、北部に江蘇北部地域を貫く灌漑用水路、新沐川、通扬運河などがある。省内には290余本の大小の湖沼があり、太湖、洪沢湖は全国五大淡水湖の中の二つである。
江蘇省は水産資源が豊かで、広大な干潟(ひがた)、海岸地帯の遠浅があり、東部沿海地域の漁場面積は15万4000平方キロに達し、その中には、呂泗、海州湾など著名な四大漁場も含まれており、キグチ(フウセイ)、タチウオ、マナガツオ、エビ、カニ類、真珠貝、藻類などがたくさんとれる。江蘇省は全国のシナモクズガニ、ウナギの稚魚の主な産地でもある。内陸部の水域面積は2600余万ムー(173.3ヘクタール)、養殖面積は約800万ムー(53.3ヘクタール)で、淡水魚の種類は140余種に達し、すでに利用されているのは40余種である。 |
鉱産資源 |
江蘇省は鉱産資源が幅広く分布し、品種がかなり多く、すでに確認されている鉱産物は120種もある。エネルギー関係鉱産物としては主に石炭、石油・天然ガスがあり、非金属鉱産物は硫黄、リン、ナトリウム塩、水晶、蘭晶石、サファイア(トルコ石)、ダイヤモンド、カオリン土、石灰石、石英砂、大理石、陶磁器材料となる粘土がある。金属鉱産物は銅、鉛、亜鉛、銀、金、ストロンチウム、マンガンなどがある。粘土類の鉱産物としては建築材料類、化学工業原料、冶金補助原料、特殊用途のある鉱産物、非鉄金属鉱産物がある。これらは江蘇省の鉱産物資源の強みである。 |
観光資源 |
江蘇省には悠久な歴史があり、経済、文化が進んでおり、山水、庭園、名所旧跡、観光都市が高度に集中する地域であり、観光資源はきわめて豊富である。江蘇省は中国の歴史文化都市の最も多い省であり、南京、蘇州、揚州、鎮江、常熟、徐州、淮安などはいずれも中国の歴史文化都市である。省内には六つの王朝の古都であった南京、「この世のパラダイス」とたたえられる蘇州など13の中国の優れた観光都市があり、長江、太湖、徐海の三大景勝地があり、現在、景観名勝区が20ヵ所、森林公園が23ヵ所、リゾート地が6ヵ所、国家クラスと省クラスの文化財保護指定を受けたものが416ヵ所ある。蘇州市の九つの古典庭園は国連ユネスコによって世界文化遺産に指定されている。 |
環境の状況と問題 |
2001年末までのところ、省内の環境保護部門の従業員は合計7433人に達し、各クラスの環境モニタリング・ステーションが合わせて122ヵ所あり、設置された自然保護区は23ヵ所、自然保護区の面積は59万6000ヘクタールである。省内には環境汚染処理プロジェクトが合計2411も完成しており、総投資額は13億1000万元で、面積1481.4平方キロの石炭の煙のコントロール区が138ヵ所も設置され、面積1002.8平方キロの環境騒音基準達成区を143ヵ所も設けている。蘇州市、江陰市は「全国環境保全モデル都市」の称号を獲得し、省内の19の市・県は国家クラス生態テストの試行地域に指定されている。
省全体において国が要求する12の主要汚染物質の排出総量抑制目標を達成し、13の省管轄都市は省政府が提出した2000年汚染物質排出総量抑制目標を達成した。南京、連雲港、蘇州、南通など4つの全国環境保護重点都市は地表水、大気環境の質が機能別の地域基準を達成し、国務院が要求する「太湖、淮河の水をきれいにする」という段階的な任務をほぼ完成し、湖沼の水質は数年前のひどい汚染状態から中程度の汚染状態に変わった。薔薇河のクリーンな水を供給する第二期工事が完成し、上下流の汚水の排出問題が解決された。 |