中国の地方概況

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青海省
省長:趙楽際
省共産党委員会書記:蘇栄
省都:西寧
電話:0971−8483618
省政府のホームページ:www.qh.gov.cn
青海省は「青」と略称され、省内には中国最大の内陸塩湖である青海湖があるためこう名づけられた。
青海省は中国西部地区にある青海・チベット高原の北東部に位置し、新疆 、甘粛、四川、チベットの四省・自治区に隣接している。青海省は長江、黄河、 瀾滄江の源のあるところ、「三本の河の源」と称されている。総面積は72万平方㌔で、全国の各省、自治区の中で4位を占めている。そのうち、草原面積は3160万㌶、耕地面積は58.99万㌶、森林面積は25万㌶であり、そのほかは高い山、湖沼、荒野、砂漠、氷河などである。
一、 地理と自然の状況
地形
青海省は中国の地形の三大階段の第1段にあり、大部分の面積は「世界の屋根」といわれる青海・チベット高原にあり、高い山、峡谷、盆地、高原、台地などの複雑な地形を呈している。同省の平均標高は3000メートル、そのうち標高4000〜5000メートルの地域は同省総面積の54%を占めており、最も低いところの標高は1650メートル、最も高いところの標高は6860メートル。北部と北西部は山々とくぼ地、南部は青海・チベット南部高原、東部は河湟くぼ地で、その中に小さな面積の盆地と台地が散在しており、西部は主にツァイダム(柴達木)盆地である。地形が多様なため、さまざまな動物の生息と植物の生長に適し、すばらしい経済発展の展望がある。
気候
標高、地形、緯度、大気環流などの自然要素の影響を受けているため、青海省はユニークな高原大陸性気候を形成している。その主な特徴は冬が長くて寒くなく、夏は短くて涼しい。気温は地域によってはっきりした違いがある。垂直の変化も著しく、降水の分布は地域によってはっきりした違いがあり、降雨期が集中している。同省の年間平均気温はセ氏マイナス5.6度〜8.7度**、南東部の年間降水量は450〜600ミリ。
鉱物資源
青海は資源が豊富な省で、すでに発見されている鉱物は125種類もあり、現在までに埋蔵量の確認されている鉱物は105種類あり、そのうち中国の前10位に入るものが50種類あり、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、リチウム、臭素、硫酸ナトリウム、アスベスト、石灰岩とケイ素など11種類が中国で1位を占めている。国の建設で至急必要とする45種の鉱物のうち、青海省は全国で上位10名を占めているものが21種もある。著名なツァイダム盆地は昔から「資源の宝庫」と称されており、石油と天然ガスの資源が豊富である。そのうち、塩湖が30余カ所もあり、確認済み埋蔵量は700億トン。青海省は非金属鉱物資源も豊富で、石綿、カーバイド用石灰石、蛇紋石、ガラス用石英岩、冶金用石英岩の埋蔵量は全国で前列を占めている。石綿の埋蔵量は全国でトップを占めている。青海省のツァイダム盆地の石油、天然ガス資源は優れた採掘条件を備え、ツァイダム盆地では油田16カ所、ガス田6カ所が発見されている。全国第2次盆地石油・天然ガス資源評価結果によると、ツァイダム盆地の石油資源の埋蔵量は12億4400万トン、確認済みの埋蔵量は2億トン、天然ガス資源の確認済み埋蔵量は472億立方メートルとなっている。
水力資源
エネルギーについていえば、黄河上流の水力発電資源は青海省の最大の強みであり、178カ所の水力発電所があり、総設備容量は2166万㌔ワットに達し、開発利用可能な資源は1800万㌔ワットで、年間発電量は770億㌔ワット時である。建設を計画中の中型水力発電所は7カ所もあり、発電容量は1103万KW、年間発電量は368億KWHで、水力発電所の工事費は全国平均レベルより20%〜40%低い。
太陽熱、風力、地熱などのエネルギー資源も豊富で、国内では地熱資源が上位にランクされている。
牧草地帯
広々とした青海省の天然の草原は中国の五大牧場の一つであり、牧草地の面積は3160万ヘクタールに達し、全国の利用可能な草地面積の15%を占めており、牧畜業発展の基礎がしっかりしている。広々として肥沃な草原には、天然の牧草が940余種も生えており、そのうち、栄養価値の高い良種の牧草は190余種もあり、粗蛋白質や粗脂肪が含まれ、低粗繊維の特徴をもつ。飼育されている草食の家畜は主にチベットメンヨウ、ヤク、ウマ、ラクダ、ヤギなどで寒さに強い。特にヤクは青海・チベット高原の良種の家畜であり、その頭数は全国トップで、世界のヤク飼育頭数の三分の一を占めている。
野生の動
植物資源
野生の植物では、1000種の工芸作物が発見され、薬用植物は大黄、甘草、貝母、雪蓮花、黄耆、党参、チベット茵陳、羌活、冬虫夏草、柴胡など百余種もあり、とくに冬虫夏草はよく知られている貴重な漢方薬材である。同省には鳥類が290、動物類が109種もあり、国の1級重点保護指定を受けている野生動物は21種で、2級重点保護指定動物は53種、省クラス重点保護指定動物は36種。「絶滅に瀕している野生動・植物種の国際貿易条約」付録Iと付録IIに組み入れられた希少動物は22種となっている。
観光資源
高原の少数民族風情を主とする観光資源も豊富で、「百鳥の王国」といわれる青海湖に浮かぶ鳥島、「高原のシーサンパンナ」とたとえられている孟達自然保護区、湟中県にあるチベット仏教の名高い寺院タール寺、中国の西北地区にあるイスラム教四大モスクの一つに数えられている東関大寺、アニエマチュン大雪山などがあり、そのすべては登山、観光の名所である。「青海とチベットの喉」といわれている日月山、全国最大の人工ダム竜羊峡、都蘭国際狩猟場、カンブラ森林公園などの観光地は新たな経済成長のスポットとなっている。
環境状況と関連問題
水土が流失し、土地が乾燥し、森林が減り、生態環境が悪化しつつある。
青海省は3つの河の水源地で、その生態的地位は非常に重要である。これからの15年間、青海省は、長江の源、黄河の源、青海湖周辺地区、東部乾燥山岳地区、竜羊峡ダム周辺地区とツァイダム盆地など6地域の生態環境保護と水土流失対策に力を入れることになる。天然林、草原と野生動植物資源の保護を強化し、退化した草原の回復のために対策をとり、防護林プロジェクトの建設を速め、水土保持と源流地土壌の水分涵養機能を高める。来世紀の半ば頃には、基本的に山も川も美しい青海を建設する目標の実現を目指す。
二、人口
人口統計
516.50万人(2000年)
人口の
増加率
1.31%
民族の分
布と人口
の割合
青海省は多くの民族が集中して住んでいる省である。同省には55の民族が住んでおり、少数民族の人口はあわせて235万600余人、同省総人口の45.5%を占めている。昔から青海に住んでいる少数民族はチベット族、回族、トウ族、サラ族、蒙古族などがある。その中のトウ族とサラ族は青海省特有の少数民族である。少数民族の人口が同省総人口にの占める割合はチベット族が21.89%、回族が15.89%、トウ族が3.85%、サラ族が1.85%、蒙古族が1.71%。
教育レベル
2000年現在、同省の人口の中で、大学教育(高等専門学校以上を指す)を受けたものは17万929人、高校教育(中等専門学校を含む)を受けたものは54万464人、初級中学教育を受けたものは112万2387人、小学校教育を受けたものは160万3399人となっている(上述の教育を受けたものは各種類の学校の卒業生、修了生、在校生が含まれている)。
1990年の第4次国勢調査に比べて、1万人当たりの教育を受けたものの人数は次のように変っている。大学教育を受けたものは149人から30**人に上昇し、高校教育を受けたものは828人から1043人に上昇し、初級中学教育を受けたものは1776人から266人**に上昇し、小学校教育を受けたものは2649人から3096人に上昇している。
全省の人口の中で、非識字者人数(国際慣例によって15歳及び15歳以上の読み書きができないものと少しはできるもののことを指す)は93万4283人で、1990年に行った第4次国勢調査に比べて、総人口に占める非識字者率は27.7%gから18.03%に下がり、9.67%ポイント下がった。
三、経済
国内総
生産額
300.83億元(2001年)
一人あたりの国内総生産
5732元
GDPの中での比率(第一次産業、第二次産業、第三次産業)
第一次産業は14.2%、第二次産業は44%、第三次産業は41.8%をそれぞれ占めている。
財政収入
一般予算収入は198231万元
工業総生産額と伸び率
11%
農業総生産と伸び率
1.79%
対外貿易
の状況
2000年の年間輸出入総額は前年比48.1%増の1億5974万ドルに達し、そのうち、輸出額は28.9%増の1億1200万ドル、輸入額は1.3倍増の4774万ドルとなっている。輸出入貿易の出超額は6426万ドルとなっている。輸出製品の構造はさらに調整されている。地方の「目玉製品」と特色のある製品の輸出が伸び、アジア、アフリカ、北アメリカ、EUおよび新しい市場向けの輸出はだんだんと拡大されている。同省の大型プロジェクトの企業誘致資金導入は秩序整然と運営されており、契約ベース外資金額は1億1060万ドルを導入している。
外資利用状況(外資系企業の統計、国際機構の資金援助計画)
2001年における年間外資利用金額は前年同期比16%増の28億ドルに達している。他の省の資金の実際払い込み額は前年同期比11%の50億元となっている。重点ロジェクトは、世界食糧計画(WFP)の援助による海東農業総合開発プロジェクト、EUの援助による青海牧畜開発・ジャガイモ発展プロジェクト、オーストラリアの援助による青海コミュニティ発展プロジェクトなどがある。外国援助プロジェクトは農業、牧畜業、漁業、科学技術、教育、文化、医療衛生、婦人の成長など重要な分野に及ぶものであり、同省の科学技術、教育、文化・医療・衛生、婦人、貧困扶助などの社会事業の発展を促している。
支柱産業
農業、水力電力業、塩化学工業、非鉄金属工業、石油・天然ガス工業
四、通信
電話の普及状況(有線、無線)
郵便・電信・電話の諸設備がわりあい先進的なもので、西寧とほとんどの自治州・県のプログラム・コントロール電話は全国の各地および160余カ国・地域に直通できる。無線通信業務も急速な発展をとげた。電信輸送システムとして、光ファイバー、マイクロウェーブ、衛星中継などの送信手段がある。都市における電話保有率は百人当たり25.5台、携帯電話ユーザーは21万700台、インターネットユーザーは6498に達し、急成長期に入っている。
五、交通
鉄道
蘭青線、青蔵線の幹線及び4本の支線、59本の専線が全省を東西に横貫し、総延長は1300余㌔である。1999年末現在、旅客輸送数と貨物輸送量はそれぞれ延べ200万人、585万㌧に達した。
自動車道路
自動車道路の総延長は17200㌔で、西寧を中心とし、全省の各地に通じる道路輸送網が形成された。
航空
民間航空は1万㌔に及ぶ定期便コースで、西寧から北京、ウルムチ、蘭州、西安、広州、成都、上海、格爾木(ゴルムド)、ラサなどに通じる。
六、外資誘致のホットスポットとプロジェクト
青海省が投資を奨励している業種のリスト
ここ数年来、青海省の対外開放のテンポが加速され、中外合弁企業100余社を建設、認可し、50余カ国・地域と経済貿易関係を結んでいる。同時に、各省の間のペアとなった援助と国内の同業種間の経済的連合にも新たな進展が見られる。今後、青海省は対外開放をさらに拡大し、内外に向かって開放し、国際経済競争と協力に参与し、国内の経済的連合と協力に参与し、企業誘致・資金導入の面で新しい局面を切り開くために努めている。このため、業者が次の業種と主な製品に投資するよう奨励している。
(一) 農業、林業、牧畜業、漁業および関連工業
1.荒地、荒れ山の開墾・開発、中低収穫量農地、低収穫量森林の改造。
2.食糧、植物油原料、果樹、野菜、草・花き、牧草などの農作物の優良品質、高収穫量の新品種の開発。
3. 総合利用による水利施設の建設・運営。
4. 造林と優良品種樹木の導入。
5.優良な種畜、種禽、稚魚などの水産物の養殖(青海省の特有な貴重な品種は含まない)。
6.コムプリート・フィード、添加剤と飼料蛋白質資源の開発。
7.高濃度化学肥料(尿素、合成アンモニア、リン)。
8.農業用機械設備、農機具および関連部品。
9.畜産物の加工。
10.特産物の加工など。
(二) エネルギー工業
1.石炭総合開発。
2.石油・天然ガス探査。
3.石油・天然ガス高度加工。
4.排ガス、廃液、固形廃棄物の総合利用。
5. 石油・天然ガスパイプおよび石油タンクの建設、運営。
6.火力発電所の建設、運営(通常の火力発電所と石炭のクリーン燃焼技術発電所を含む)。
7.水力発電所の建設、運営。
8.新エネルギー発電所の建設、運営(太陽光エネルギー、風力エネルギー、地磁気エネルギー、地熱エネルギーを含む)。
(三) 交通輸送業
1.ローカル鉄道・橋・トンネルの建設、運営。
2.高速道路の建設、運営。
3.道路の機械設備およびその設計、製造技術。
4.道路、橋、トンネル施設の建設、運営。
5.都市の地下鉄と軽便鉄道の建設、運営。
6.民間航空空港の建設、運営など(航空交通管制を除く)。
(四) 原材料工業
1.海綿鉄。
2.粉末冶金(鉄の粉末)。
3.熱間圧延シート・スチール、コールド・ローリングシート・スチール。
4.コールド・ローリングケイ素鋼板、亜鉛めっき鋼板、錫めっき鋼板、ステンレス鋼板。
5.ベアリングパイプ、石油パイプ、ステンレスパイプ、高圧ボイラーパイプ。
6.銅、鉛、亜鉛の採掘(全額外資経営は認めない)。
7. 高純度マグネシウム・クリンカー(全額外資経営は認めない)。
8.非鉄金属の複合材料・新型合金材料。
9.単結晶シリコン、多結晶シリコン。
1O.硬質合金、すず化合物、アンチモン化合物。
11.希土類の利用。
12.銅の製錬、鉛・亜鉛の製錬、アンチモンの製錬、マグネシウム、電気分解アルミニウムなど。
13.塩化カリウム、硫酸カリウム、純炭酸ソーダ、ナトリウム、硫化ソーダ、炭酸リチウム、炭酸ストロンチウムなどの製品。
14.プロピレンオキシド、トリメチル・グリコール、ポリエーテル、合成アンモニア、尿素、メチルアルコールなどの石油・天然ガス化学工業製品。
15.西洋医薬、チベット薬、生物化学薬品、保健栄養薬、ビタミン類薬、抗生物質類、解熱鎮痛類のシリーズ製品と原料。
16.セメント工場、石綿鉱の拡充、石綿製品、石膏の高度加工シリーズ製品、石材製品と装飾材料の加工。
(五) 機械設備・電子設備、軽工業・紡績工業
1.精密、高効率、大型のデジタル制御工作機械と部品の製造。
2.建設機械。
3.クランク・シャフト、ニードル軸受け。
4.自動車の重要部品の製造。
5.羊毛紡績、アパレル、毛皮・革製品、じゅうたん、ゴム製造、グリーン食品、日用化学製品。
6.製塩、化学繊維紡績、プラスチック原材料。
7.アルミニウム材料加工およびその製品、合成洗剤、プラスチック製品、包装材料、装飾用繊維品。
(六) 食品工業
1.野菜、果物、肉類食品、水産物の貯蔵、鮮度保持、加工新技術、新設備。
2.砂糖菓子のシリーズ製品。
3.でんぷんの精加工、高度加工。
4.乳製品の精加工、高度加工。
5.各種食糧の精加工、高度加工。
6.各種民族食品の生産。
7.乾燥果物入りのお茶、ジュース、ミネラルウォーター。
8.栄養食品、保健食品など。
(七)その他  
1.プロジェクト付きの大面積土地投資開発、不動産の経営。
2.金融業の試運営。
3.加工、包装、倉庫、運送企業の設立。
4.飲食業、サービス業、広告業、コンサルタント業、情報業、観光業、文化レジャー施設など。
5.「外国投資家の投資先を指導する暫定規定」と「外国投資産業指導リスト」に合ったその他のプロジェクト。
七、外資導入の優遇政策
1998年の青海省人民政府令第5号により、外国業者の投資奨励に関する青海省人民政府のいくつかの規定は次の通りである
第一条
 対外開放をいっそう拡大し、外国業者のわが省への投資をさらに奨励し、全省の資源開発と経済発展のテンポを速めるため、国の関連法律・法規に基づき、わが省の実情と結びつけて、本規定を制定した。
第二条
 本規定でいう外商投資企業(以下、外資系企業と訳す)は、国の関連規定に合致した中外合資企業、中外合作企業、外資企業(すなわち全額外資=訳注)を指す。香港特別行政区、澳門特別行政区と台湾地区の投資家は本規定を参照に執行してよい。
第三条
 外国業者の投資は以下の方式をとって行うことができる。
(一)全額外資、合資または合作経営企業を設立する。
(二)国有企業または集団企業に対し、購入、買い上げ、株式参加、持ち株、併合、請 負、リースなどの形をとって行う。
(三)補償貿易、委託加工貿易、ノックダウン方式、技術譲渡を行う。
(四)BOT方式(建設ー経営ー委譲)によるプロジェクトを実施する。
(五)法律・法規の許す範囲におけるその他の投資方式。
第四条
 外国業者が製品輸出企業、先進技術企業、農業・牧畜業開発、内外貿易、観光プロジェクトと交通・エネルギー・通信などの基盤施設建設及び認可された金融項目に対し投資、経営することを奨励する。わが省の強みとなる資源の開発・加工企業及び国とわが省が投資をすすめるその他の産業とプロジェクトを経営することを奨励する。
第五条
 外国業者が製品輸出企業、先進技術企業、農業牧畜業開発、内外貿易、観光プロジェクトと交通、エネルギー、通信などの基盤施設建設及び認可された金融項目に対し投資、経営する場合、その企業所得税は地方財政が50%を払い戻す。経営期が10年以上で、製品輸出額が50%に達した企業と先進技術企業は、利潤取得年度から第1年目と第2年目の企業所得税は免除される。外資系企業に対し、地方所得税、都市不動産税、車両・船舶営業許可証税は10年免除される。徴税免除期限の満了後、認可を経たうえで引き続き減免することができる。
第六条 
 外国業者が一般の生産企業または非生産的企業を経営する場合、上納された企業所得税の実質負担率が24%を超える部分は財政部門が払い戻すものとし、そのうち外国業者の投資額が500万元以上で、経営期が10年以上になったら、利潤取得年度から1年目は上納された企業所得税を財政部門が全額払い戻し、2年目と3年目は半額を払い戻すとともに、地方所得税は3年免除される。
第七条 
 外資系企業がわが省の国有企業を併合、株式参加、請負などの形で再編、改造する場合、併合され、請け負われた企業が歴年上納しなかった税の滞納金は免除され、企業所得税と地方所得税は本規定の第六条に基づくものとする。
第八条
 外資系企業の外国側業者が企業から取得した利潤を直接登録資本の増資、または省内企業への新規投資、経営に当て、経営期間が五年以上になったら、再投資部分の納税分に相当する企業所得税と地方所得税は払い戻すことができる。
第九条
 外資系企業は用地について以下の優遇をうける。
(一)およそ製品輸出企業、先進技術企業、農業・牧畜業開発、内外貿易、観光プロジェクトと交通・エネルギー・通信などの基盤施設及び認可された金融項目を経営する場合、土地使用料はすべて免除される。
(二)およそ一般の生産企業または非生産的企業を経営する場合、土地使用料は半額を減免される。
(三)荒れた山、傾斜地、砂漠地と土漠の土地を使用する場合、土地譲渡金と土地使用料はすべて免除される。
第十条
 外資系企業が採鉱権を取得し、鉱物資源の採掘を経営する場合、上納された鉱物資源補償費は省内保留分の50%を減免され、詳細調査段階においては70%の採鉱権使用料が減免され、ボーリング段階においては50%の採鉱権使用料が減免される。外国業者が法によって探鉱権、採鉱権を取得したのち、州・県・郷政府は法によって税を徴収するほかに、合作する、資金を出し合う、資金を出さずに持ち株を取得する、利潤または生産物の分け前を取得するといったことを強要してはならない。
第十一条  
 外資系企業に対し、認可を経たうえ、地方行政諸費は免除される。
第十二条
 外資系企業の自家用車はわが省で登録することができる。国内で購入した自家用車、オートバイなどは地方付加税を免除される。
第十三条
 外資系企業の固定資産が特別な原因で減価償却を要する場合、国の税務機関の認可を経たうえ、減価償却を速めることができる。
第十四条
 外資系企業は法によって経営自主権を有し、いかなる不法な干渉も受けない。外資系企業は雇用自主権を有し、管理要員、技術者と従業員の採用はわが省の範囲内において公に招聘してもよく、他の省から招聘または借り受けて使用してもよい。他の省から招聘するかまたは借り受けたものは、必要に応じて、認可を経たうえ、都市部の戸籍手続きをとることができる。外資系企業は法によって商品価格とサービス価格を自主的に定めることができる。
第十五条
 政府関係部門は外資系企業の設立に対し、優先して審査・認可を行う。およそ審査・認可の権限内において審査・認可条件に合致する場合、各種審査・認可手続きは10日間以内に完了するものとする。
第十六条
 いずれの部門や個人であれ、外資系企業に対し、違法的な名目で金銭を分担させたり、費用を徴収したり、罰金を課することは禁止される。行政機関は外資系企業に費用を徴収するとき、同級の価格管理部門に申し込み、認可通知書を受け取ってから徴収することができる。徴収側が認可通知書を明示しなかったら、外資系企業は納付を拒否する権利を有する。
第十七条
 外国企業の投資を導入した仲介機構や個人に対し、省内の受益企業は入金した実質資金の0・5%〜3%で仲介費を支払う。重点プロジェクトの導入に功績のある者に対し、省人民政府は奨励を与える。
第十八条
 各級の政府招商(ビジネス招致=訳注)機構及び政府の関係部門は責任をもって外資系企業の苦情の上申を受理する。職権範囲内の上申に対し、7日間以内に処理し、かつ上申者に回答すべきである。
第十九条
 本規定は省招商局が責任をもって解釈する。
第二十条
 本規定は公布日から施行する。青海省人民政府が1995年3月1日に公布した「青海省の外商投資奨励優遇弁法」は同時に廃止される。
 青海省以外の省・直轄市・自治区および外国業者が青海省の開発に競って参与するよう招致するため、青海省政府は一連の政策を公布し、また、その他の多くの優遇政策も制定中で、近いうちに公布する。
外資導入奨励に関する奨励規則
第一条 企業誘致、外資導入の規模を拡大し、外資利用のレベルを高め、輸出志向型経済の発展を促し、当該奨励規則を制定する。
第二条 当該規則が奨励する対象は、さまざまな方式とルートを通じて外資を導入する国内の公民(共産党と政府機関の現職の県、処クラス以上の指導幹部およびもっぱら企業誘致、資金導入に従事する在職幹部は含まない)および華僑、香港・澳門・台湾同胞、外国人、国外の機構(以下は仲介人と総称)である。
第三条 青海省に投資資金を導入した仲介人に対し、所在地の外資主管部門が関係部門とともに確認した後、資金の払い込み額の1.5%を奨励金として支給し、奨励金は地元の財政部門が資金検査レポートによって、地元政府と外資主管部門によって審査された後、プロジェクトが運営する1カ月以内に、先に仲介人に0.5%支払い、残りの1%は企業かプロジェクトが財政税金を上納した後に支払うことになる。
第四条 青海省人民政府は500万ドル以上(500万ドルを含む)の資金を導入した仲介人に表彰証明書を授与し、青海省対外貿易経済合作庁は500万ドル以下の資本を導入した仲介人に表彰証明書を授与する。
第五条 当該規則は公布の日から実施され、これまで公布した関連規則が同規則と一致しない場合、同規則を基準とする。
第六条 当該規則の解釈権は青海省対外貿易経済合作庁に与られる。
(青海省人民政府  2000年6月26日)
省以外の投資家が青海省に投資するよう奨励する若干の規則
2001年9月9日に公布した「省以外の投資家が青海省に投資するよう奨励する若干の規則」
「規則」に基づいて、同省の市場は、国と省政府が特別に規定しているほか、すべては投資家に開放され、投資家はさまざまな投資方式をとってもよい。投資家がインフラに投資するよう奨励し、生態環境保全・建設、塩湖、水力・電力、石油・天然ガス、非鉄金属などの優位のある資源の開発、冶金、建材、チベット医薬、農業・牧畜業製品の加工、ハイテク産業、科学技術、教育、観光、商業貿易などの産業と分野。青海省に科学技術型企業を設立する投資家に対し、3年の試運営期を与えている。
投資を奨励する産業と分野で企業を設立する場合、生産経営の日から、10年続いて15%の税率で企業所得税を徴収し、(投資額が高く、地域の経済を顕著に伸びるようにした場合、人民政府の認可を経て、期限内に企業所得税を免除することができる)、車・船使用税、不動産税、教育費の付加費、都市維持建設税を免除し、期限内には土地使用税を免除する。鉱物資源開発に従事する場合、生産の日から、資源税の徴収を5年延ばし、鉱物資源を総合開発する場合、資源税の徴収を8年延ばし、地質調査費用を据置資産とし、税金上納前に逐年償却するが、5年を上回ってはならない。投資が農業・牧畜業産業化プロジェクトに投資する場合、5年以内に農業税、牧畜業税、農業特産物税を免除する。少しは利益をあげている企業、欠損した企業を買収、併合、改造する場合、契約調印の日から、10年以内に不動産税、教育費の付加費、都市維持建設税、土地使用税を免除する。譲渡方式で土地使用権を取得し、経営期限が20年以上である場合、土地譲渡費の40%を免除し、国有の荒れ山、荒地、荒れた砂丘、荒れた斜面を利用する場合、80%の土地譲渡費を免除する。これらの荒地を利用して社会公益事業と生態環境保全建設を行なう場合、土地譲渡費、土地使用税を免除する。投資家が投資して建設するハイグレード道路沿線の両側にある一定の範囲内の土地に対し、同等な条件の下で優先開発権を与える。ハイテクで株式参加の形で科学技術開発企業を設立するかまたは科学者、技術者が科学技術の成果で株式に参加してハイテク企業を設立する場合、登録資本金の不足は、5年以内に期間を分けて払い込むことができる。
各クラス行政機関は「ワンストップサービス」制度を実行し、事務手続きを簡略化し、事務内容、手続きを公開する。
投資環境改善に関する青海省人民政府の決定(青海[2000]39号)
西寧市、各自治州人民政府、海東地方行政機構、省政府各委員会、庁、局は、行政の行為を規範化し、投資家の合法的権益を保障し、青海省の投資環境を改善するため、特に次のように規定している。一、審査・許可の手続きを簡略化し、事務効率を向上させる
(一)外資系企業と外国業者が非公有制企業・事業部門、社会団体、個人と合弁、協力して実施するプロジェクトに対し、法律、法規が別に規定されているほかは、登録制を実行し、外資系企業と外国業者が公有制企業・事業部門、社会団体と合弁、協力して実施するプロジェクトに対し、国有資産の部分は国有資産の管理部門か国有資産の権限授与経営部門が登録制を実行し、残りの部門は登録制を実行する。
(二)外資系企業の設立を申請する場合、青海省招商局が受理し、「ワンストップサービス」制度を実行する。
二、法によって、料金を徴収し、やたらに料金を徴収する行為を防止する。行政事業的料金徴収は「料金徴収許可証」制度を実行し、料金徴収の項目、基準は省人民政府が認可し、領収書は省財政が統一して作成し、「料金徴収許可証」は県レベル以上の人民政府が発給する。「料金徴収許可証」なしで料金を徴収し、統一領収書を使わず、統一した法律執行証明書を持たず、勝手に料金徴収の範囲を拡大し、料金の標準を高めた場合、企業は上納を拒否する権利がある。やたらに料金を徴収した部門と個人に対し、情況に基づいて、法によって処罰する。
三、企業の合法的権益を保護
(一)外資系企業の連合年度定期検査は、国の関連規定によって行わなければならず、勝手に検査してはならない。
(二)行政機関は外資系企業に対して法によって検査を行う場合、行政法律執行証明書と検査通知書を提示すべきである。検査通知書には検査の根拠、事項、期限、検査員と責任者の名前が含まれるべきである。
(三)行政機関が外資系企業に行政処罰を行なう場合、法定の権限と手続きによって実行すべきである。行政機関が許可証明書を没収し、営業許可証を取り上げ、許可証を取り上げ、生産を停止させ、額の大きい罰金を課する決定をする前に、当事者が公聴会を開くよう要求する権利があることを告知し、当事者が公聴会を開くよう要求した場合、公聴会を開くべきである。
四、サービス作業をりっぱにおこなう
(一)外資プロジェクトに対し、外資主管部門が全プロセスの追跡サービスを提供し、投資プロジェクトのぶつかる実際の問題を適時に協調し、解決する。
(二)効果的な措置をとり、さまざまな仲介機構を規範化し、国際慣行によって、投資家のために公開、高効率の優れたサービスを提供する。
(三)青海省を訪れて視察し、投資する外国業者、華僑、香港・澳門・台湾同胞に対し、公安機関は法によって滞在ビザの手続きをおこない、書類がそろっている場合、その日に手続きを取り扱う、外資系企業の中国側の管理要員が業務のため出国を急ぐ場合、公安機関は優先的に取り扱わなければならない。国外投資家は子女の入学、医療サービス、生活、レジャー娯楽などの面で同省住民と同様の待遇を享受する。
五、法律執行への監督を強化し、法による行政レベルを向上させる。(一)省政府は当該規則の実行状況に対し年に一回の特別検査を行い、検査結果は各クラスの人民政府と関係部門が法による行政考課の重要な内容とする。
(二)当該規則に違反する行政機関の担当者と直接責任者に対し、所属部門か監察部門が法によって行政的処罰を課する。
(三)省の外国投資家苦情受付センターは苦情受付電話番号を公開し、外資系企業のさまざまな苦情の訴えを受理する。公民、法人およびその他の組織が行政機関の法による行政監督を奨励し、行政規定に違反する行為を発見した場合、さまざまなのやり方で各クラス監察部門および外国投資家苦情受付センターに苦情を訴えるか告発してもよい。
(四)マスメディアの監督の役割をフルに生かし、報道部門が行政機関の違法、規律違反行為を監督し、それを暴露させることをサポートし、マスメディアで暴露された訴訟事件に対する追跡調査と処理結果公布制度を確立し、充実させる。
六、本決定は公布の日から実施される。
(青海省人民政府2000年6月24日)
 
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